日本時間9月4日(金)午前10時にデンバー・ナゲッツとロサンゼルス・クリッパーズのウェスタン・カンファレンス準決勝が開幕する。今季の直接対決ではクリッパーズが2勝1敗と勝ち越したが、プレイオフではどのような戦いが繰り広げられるのか。ここではシリーズの行方を左右するポイントを3つ紹介する。
このカードの注目すべき点として挙げられるのはプレイオフに入って好調なクリッパーズのカワイ・レナードとナゲッツのジャマール・マレーによるスコアラー対決だろう。両選手ともに今プレイオフで1試合平均30得点以上(レナード:32.8、マレー:31.6)を記録。特にマレーは1回戦で、プレイオフでは2001年のアレン・アイバーソン以来となる3試合連続40得点超えを果たすなどスコアラーとして開花しつつあり、同様の働きができればナゲッツ下克上の可能性は高まる。サイズ差があるため、互いにマッチアップすることは少ないと思われるが、2人の点の取り合いには要注目だ。
レナード、ポール・ジョージという2大スターに注目が集まりがちなクリッパーズだが、セカンドユニットにはモントレズ・ハレルとルー・ウィリアムズが控えている。レギュラーシーズンでは主にベンチからの出場で両選手合わせて36.8点を記録。特にウィリアムズは今シーズン、プレイオフを含めて30得点以上を6度もマークするなど爆発力があり、第3のスコアラーとして二枚看板の負担を減らす活躍が期待される。
ナゲッツが勝利するには、大黒柱ニコラ・ヨキッチの活躍が大前提となる。得点能力が高いだけでなく、視野も非常に広いことからポイントセンターとして、攻撃の中核を担っている。ヨキッチは今季、トリプルダブルを13回達成しているが、そこでチームは10勝3敗と大きく勝ち越しているだけに、“ジョーカー”の愛称通りこのラウンドでも切り札として活躍できるかが勝負の分かれ目となるだろう。 実力ではクリッパーズが有利と見られるなか、1回戦を1勝3敗から3連勝で突破したナゲッツは底力を見せられるか。カンファレンス決勝進出を果たすのは?
■今季の直接対決 2020年1月12日:クリッパーズ(104) @ ナゲッツ(114) 2020年2月28日:ナゲッツ(103) @ クリッパーズ(132) 2020年8月12日:クリッパーズ(124) @ ナゲッツ(111) ■ナゲッツ情報(46勝27敗) ・ジャマール・マレーがプレイオフ1回戦で記録した平均31.6点は、ひとつのプレイオフシリーズでナゲッツの選手が記録した過去最高の得点アベレージ。 ・マレーはプレイオフ1回戦の第4戦〜第6戦の3試合で合計142得点を記録。連続したプレイオフの3試合でマレー以上の合計得点を記録したのは、過去にジェリー・ウェスト(1965年/145得点)とマイケル・ジョーダン(1988年/143得点)の2人だけ。 ・ナゲッツの平均アシスト数は26.7本で今季リーグ4位で、プレイオフ参加チームでは最多。 ■クリッパーズ情報(49勝23敗) ・カワイ・レナードは、フランチャイズ史上2番目に長い5試合連続での30得点超えを継続中。チームのプレイオフ最長記録はボブ・マカドゥーの9試合連続。 ・ダラス・マーベリックスとのプレイオフ1回戦第5戦で、ポール・ジョージは24分55秒間プレイして35得点をマーク。24秒ショットクロックが採用されて以降、プレイオフの試合で25分以内に35得点を記録した初の選手となった。