「NBA Rakuten」は、日本時間8月16日(日)午前3時30分からメンフィス・グリズリーズとポートランド・トレイルブレイザーズによるプレイイン・ゲームズ第1戦を配信する。ウェスタン・カンファレンスの最終シードを決めるプレイイン・ゲームズは最大2試合行われ、カンファレンス8位のブレイザーズは1勝、9位のグリズリーズは2連勝でプレイオフ出場権を手にする。 シーズン再開後に実施された8試合のシーディングゲームは両軍にとって過酷なものとなったが、その戦いぶりは対照的だった。今季なかなか本来の実力を出し切れていなかったブレイザーズは、ユスフ・ヌルキッチ、ザック・コリンズが怪我から復活した再開シーズンで勢いづき、シーディングゲームで6勝2敗を記録して3.5ゲームあったグリズリーズとの差をひっくり返すことに成功している。 息を吹き返したブレイザーズの殊勲者は間違いなくデイミアン・リラードだ。8試合中6試合が5点差以内の決着と息を呑む接戦が多かったなか、平均37.6得点、9.6アシストと極上のプレイを披露。不動のエースは、最終戦のブルックリン・ネッツ戦で沈めた“ロゴショット”をはじめとしたビッグプレイで何度もチームを救うなど、重圧の掛かる場面で違いを生み出すその強心臓ぶりを見せ付けた。「僕らは求めていたチャンスを貰い、その目的を達成するためここにいる」とプレイオフ出場に懸ける思いを人一倍強く持つ大黒柱は、プレイイン・ゲームズで再びその輝きを見せてくれるに違いない。
その一方でグリズリーズにとって、再開シーズンは難しい期間となった。シーディングゲーム最終戦のミルウォーキー・バックス戦に勝利してなんとかプレイイン・ゲームズ出場を決めたが、2勝6敗の戦績は再開シーズンに参加した22チーム中ワースト2位タイ。チーム2位の平均17.4得点を挙げていたジャレン・ジャクソンJr.が左膝半月板の断裂で今季絶望と明るい話題も少なく、勢いではブレイザーズに完全に劣っているのは事実だろう。しかし、グリズリーズにも十分勝機はある。その鍵となるのはディフェンスだ。 再開シーズンで守備だけは安定していたグリズリーズ。ディフェンシブ・レーティング(108.1)はリーグ6位で、セカンドチャンス、ファストブレイク、ペイント内の失点数はいずれもリーグトップとイージーショットを許さないのを特徴としている。ブレイザーズはシーズン再開以降、オフェンス・レーティングでリーグ1位の数字を残すが、腰を骨折しているCJ・マッカラムは本調子ではなく、攻撃面はリラードに頼る部分が大きい。リラード包囲網を敷いて攻撃リズムを崩すことができれば、2連勝の可能性も見えてくるはずだ。また、相手の守備は平均失点数ワースト3位と脆く、シュートタッチに苦しむ若き大黒柱ジャ・モラントの復調も大いに期待できるだろう。 ブレイザーズの破壊力が勝るか、それともグリズリーズが堅守で封じるのか。互いに負けられない注目の一戦を見逃すな。