元ロケッツのケニー・スミス、“ブルズ8連覇説”を一蹴「彼らが最強チームというわけじゃない」

NBAの歴史において、1991~98年はシカゴ・ブルズとヒューストン・ロケッツが優勝を占有している。それぞれ“神様”マイケル・ジョーダン、“最強センター”アキーム・オラジュワンを擁したが、ジョーダンが現役引退をしていなければブルズが8連覇を果たしていたのではないかと再三囁かれてきた。しかし、当時ロケッツの2連覇に貢献したケニー・スミスはこれに異論を唱えている。 ブルズは1991~93年に史上3チーム目の3連覇を達成。1993年にジョーダンが電撃引退し、一時は王朝が解体したかと思われたが、復帰後の1995-96シーズンにジョーダン、スコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンの三銃士を形成し、同年から2度目の3連覇を果たした。 一方のロケッツは、オラジュワンを中心に職人肌の選手たちが周囲を固め、1994、95年とリーグを連覇。1994-95シーズンの途中にはヒューストン大でオラジュワンの同僚だったクライド・ドレクスラーが加わり、話題を呼んだ。 NBAファイナルでブルズとロケッツの直接対決が実現したことはない。新型コロナウイルスの感染拡大の間、ブルズが最後に優勝を飾った1997-98シーズンを追跡したドキュメンタリー10部作『マイケル・ジョーダン:ラストダンス』が放映されたこともあり、ジョーダンが引退していなければブルズが8連覇していた、という議論が過熱した。 しかし、ジョーダンと同じノースカロライナ大出身で、ロケッツ連覇メンバーのスミスは、『Sports Illustrated』のジャスティン・バラッソ記者から「もしロケッツとブルズが1991~97年の間にファイナルで対戦していたら、ブルズはアキーム・オラジュワンを止める方法を見つけられていたと思うか?」という質問を受け、“ブルズ優勢”の世論を一蹴している。 「間違いなく、最低1回は勝っていただろうね。『マイケルがいなかった2年間は何が起こっていたんだ?』って感じだよ。ブルズはサイズがなくて、アキームを止められなかった。マイケルは私が今まで見てきたなかで最も偉大な選手だけど、ブルズが最強チームというわけじゃないよ」 スミスはオラジュワンという絶対的な存在はブルズに止めることはできなかったとし、ロケッツ優勢を主張していた。

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