ロケッツの財政難は深刻? ラッセル・ウェストブルックのトレード放出を米記者が推奨

ヒューストン・ロケッツは今季、絶対的エースのジェームズ・ハーデンと現役トップPG(ポイントガード)の一人であるラッセル・ウェストブルックの強力デュオを中心に、1994-95シーズン以来のリーグ優勝を目指す。ただ、もしタイトルに手が届かなければ、次なる一手としてウェストブルックをトレードの駒にすべきだと議論が巻き起こっている。 ダリル・モーリーGMは、2012年にオクラホマシティ・サンダーからトレードでハーデンを獲得。圧倒的な得点力を誇るサウスポーを中心としたチーム作りで、ハーデン加入から7年連続プレイオフに進出してきた。そして昨夏、ハーデン&クリス・ポールのデュオに見切りをつけ、ポールを放出してオールラウンダーのウェストブルックを獲得した。 しかし、『Fox Sports 1』アナリストのリック・ブッチャー氏は、今季優勝できない場合はウェストブルックをわずか1年で放出すべきだと主張した。

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「ダリル(モーリーGM)のこれまで取ってきた行動を見ると、常にチームを再編成して、ジェームズ・ハーデンに優勝するチャンスを与えようとしている。今、彼らは財政的に八方塞がりの状況だ。ピースを追加できず、逆に何選手かを手放さないといけない。今のロケッツを見ると、若手有望株がいない。未来への希望がないということだ。財政的に、ロケッツはウェストブルックを放出する必要があるかもしれない」 実際、ハーデンとウェストブルックはともに年俸3700万ドル(約40億円)を超え、2020-21シーズンは約4100万ドル(約43億8000万円)、2021-22シーズンは約4400万ドル(約47億円)と2人だけで総年俸の60%以上を占める。“3番手”のエリック・ゴードンはこれまでもトレード候補に挙がってきたが、ハーデンに匹敵するようなスターを獲得するための駒にはなり得ない。ハーデンをアンタッチャブルとするなら、ウェストブルックに手を付けるしかないというわけだ。 一方で、『Space City Scoop』のアンソニー・ダケット記者は、「なぜモーリーがウェストブルックを放出するのは間違いなのか」と題してこれに反対意見を展開した。 「ラスとハーデンはお互いに順応するのに時間はかかった。しかし、2人は2018-19シーズンのハーデンとCP3(クリス・ポール)よりいい。間違いなくリーグベストデュオだ。2人合計61.9得点はリーグ史上3位。コンビ1年目だと考えれば印象的な数字だ。確かに、財政難はトレードの正当な動機に見える。ただ、ロケッツは毎年ラグジュアリータックス税のラインを推移してきた。そして、ラスのトレードをハーデンが認めるはずはない。ロケッツに新進気鋭の若手がいないという指摘は事実だが、ラスのトレードは最良の選択肢ではない。若くはなくても、(ハーデンとウェストブルックは)ガードのポジションで歴代トップクラスの2人なんだ」 今季ハーデンは平均34.4得点、6.4リバウンド、7.4アシスト、新加入のウェストブルックも平均27.5得点、8.0リバウンド、7.0アシストを記録し、リーグ随一のバックコートコンビとして君臨。ロケッツはカンファレンス6位(40勝24敗)でシーズン再開を迎える。 ロケッツはハーデンとウェストブルックのコンビでタイトル奪還を果たせるか、フランチャイズの命運を懸けたミッションとなりそうだ。

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