デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチは、リーグ屈指の万能センターとしてその名を轟かせている。7フッター(身長213cm)に対し、体重は公称129kgとされているが、新型コロナウイルスの感染拡大による自粛期間でシェイプアップに成功したようだ。 2014年のドラフト2巡目41位指名でナゲッツ入りしたヨキッチはルーキーイヤーから先発の座を任され、4年目の2018-19シーズンには平均20.1得点、10.8リバウンド、7.3アシストをあげてオールスターに初出場。今季も得点(20.2)、リバウンド(10.2)、アシスト(6.9)の主要3部門でチームトップに立ち、“ポイントセンター”としてナゲッツをカンファレンス3位(43勝22敗)に導く活躍を見せている。 3月12日(日本時間13日)からNBAはシーズン中断となったが、ヨキッチはこの間に母国セルビアへ帰国し、コンディションを保っていたようだ。 スポーツジャーナリストのボヤン・ブレゾバッツ記者が6月11日(日本時間12日)に投稿した動画を見る限り、セルビアのバスケットボール体育館に姿を現したヨキッチは体重過多が懸念された頃とは異なり、頬の肉付きをはじめスリムとなって精悍な印象が際立っている。 6月上旬、ナゲッツの同僚であるジャマール・マレーは『ESPN』に対し、「ジョーカー(ヨキッチの愛称)は4つに割れた腹筋を手に入れた。おそらく2年目(2017-18シーズン)だったかな。彼がどれだけスリムだったかを思い出したよ。不思議な感じだ。どこにそんなアスレティック能力があったのか、もっと速く動けるのかと思ってしまうよ」と語っていたが、調整が順調なのは間違いなさそうだ。 『Yahoo! Sports』のジェイソン・オーウェンス記者は、「(この動画で)腹筋は確認できない。ただ、動画ではヨキッチがスリム化した姿を確認できる。最後の公式戦からヨキッチが何kg体重を絞ったか公式発表はないものの、体の変化は劇的だ」と言及。「彼の姿はケビン・デュラントやレブロン・ジェームズのように見える。減量はポストプレイの強化やエリートチームに対するディフェンスに役立つだろうか」と、進化の可能性を指摘している。 これまで、ピック&ロールなどの機動力を求められる場面での守備の弱さが課題に挙げられてきたヨキッチだが、シーズン再開後は万能センターとしてさらにステップアップした姿を見せることができるかもしれない。