ビンス・カーター、コービーの姿から悟った引退の“心構え”「人生を違った観点から見ていた」

アトランタ・ホークスのビンス・カーターは、2019-20シーズン限りで現役を引退する。NBA史上初めて4つの年代(1990、2000、2010、2020)でプレーした男も43歳。2019年6月の時点で“あと1年”と表明していたが、実際には心の準備ができていなかったという。そんな時、道を切り開いてくれたのが盟友コービー・ブライアントだった。 マイケル・ジョーダンと同じノースカロライナ大出身のカーターは、1998年のドラフト1巡目5位でゴールデンステイト・ウォリアーズに指名されたあと、トロント・ラプターズへトレードされた。平均18.3得点、5.7リバウンド、3.0アシストを記録して新人王に輝くと、2年目の1999-2000シーズンにはオールスターに出場。同年のスラムダンクコンテストでも規格外の跳躍力で3回の50点満点を叩き出し、圧巻の優勝をきっかけに瞬く間にスターダムに駆け上がった。 2004年以降はニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)、オーランド・マジック、フェニックス・サンズ、ダラス・マーベリックス、メンフィス・グリズリーズ、サクラメント・キングスと渡り歩き、昨季からホークスに所属。キャリア22年間で歴代3位の通算1541試合、同22位の通算2万5728点、同6位の通算3ポイント成功数2290本を積み上げてきた。 カーターは2019年6月、2019-20シーズン限りでの引退を表明。その3カ月後にホークスと再契約を結んだ。ただ、シーズン開幕当初はまだ、ユニフォームを脱ぐ心の準備ができていなかったと明かす。しかし、長年しのぎを削った2歳年下のコービーと話し合い、引退に対する物の見方が変わったという。 元NBA選手のマット・バーンズとスティーブン・ジャクソンがホストを務めるポッドキャスト番組『ALL THE SMOKE』に出演した際、「コービーは人生を違った観点から見ていた。すべては子供たちのため。彼はコーチングを楽しんでいたんだ。それは俺が引退の準備をする気持ちの整理をする手助けになった」と語った。 コービーは2016年の引退後、エリートアスリートからアマチュア、子供を対象として、フィジカルレベルの強化、パフォーマンスの改善、メンタル面の向上、スポーツを通しての人間形成を目的に『マンバ・スポーツ・アカデミー』を設立。さらに、バスケットボールに打ち込む愛娘ジアナの指導や試合観戦に楽しみを見出していた。そんな盟友の姿に、カーターは感じるものがあったという。 「シーズン当初、俺は『引退』という言葉を発せなかった。(コートを去ることを)受け入れる準備ができていなかったからだ。俺とコービーは引退について話した。バスケットボール史上最高の選手の1人が、食べて、寝て、生きて、勝つ――。それだけですごく穏やかになれているのなら、俺も『引退』を口にできる。なぜなら、“どうにかなる”からさ」 奇しくもコービーは今年1月26日(日本時間27日)にヘリコプター墜落事故に遭い、娘のジアナとともに命を落とした。カーターにとっては、その意味でもコービーとの会話は特別なものに違いない。

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