『マイケル・ジョーダン:ラストダンス』が配信されたことで、マイケル・ジョーダンの得点力に再び注目が集まっている。かつて実際にジョーダンとマッチアップした選手たちは、どのような方法でジョーダンの得点を抑えようとしたのであろうか?サクラメント・キングスOBのミッチ・リッチモンドとダグ・クリスティーが、ジョーダンをディフェンスする方法について語ったとチームの公式サイトが伝えている。 オールスターに6度選出され、殿堂入りも果たしているリッチモンドは、『Purple Talk podcast』の中で以下のように解説している。 「ジョーダンは素晴らしい才能に恵まれた選手だ。もし真剣にディフェンスをしなかったら、彼は簡単に60点ぐらい得点するはずだ。もし、ハードでアグレッシブなディフェンスをして彼を困らせることができたら、彼の得点は30点ぐらいで済むかもしれない。つまり、彼を止めるのは至難の技ということだ。だから、私はとにかくフィジカルにディフェンスすることを心がけた」 オールディフェンシブ・ファーストチーム(2003年)と、オールディフェンシブ・セカンドチーム(2001年、2002年、2004年)に選出された経験を持ち、現在はキングスの解説を務めるクリスティーは、『NBC California』のジェームズ・ハム記者に、「ジョーダンには非常にフィジカルにディフェンスした」と当時を振り返っている。 「マイク(ジョーダン)に関してすごいと思ったことは、彼が決して泣き言を言わなかったことだ。彼は自分の仕事に専念していた。フィジカルにディフェンスしても、彼はフィジカルなプレイで応戦してくる。私は、彼を得意なスポットから引き離して、できるだけジャンプショットを打たせるように心がけた。でも、結局は何をやっても無駄だったね。もし彼をジャンプさせたり、リング付近まで行かせたら、そこでゲームオーバー。あとは、彼が得点を決めるか、私たちがファウルをするかのどちらかだ」 歴代最高峰の得点力を誇るジョーダンを止めることは、ほぼ不可能であったことが2人の証言からも窺い知れる。