昨オフにフィラデルフィア・76ers（以下、シクサーズ）と同チーム史上最高額の契約を締結させたトバイアス・ハリスは、ファンからの注目の的となっている。 しかし、ほぼマックス契約となる5年1億8,000万ドル（約195億円）にサインした27歳は、ジョエル・エンビードとベン・シモンズを補完するために必要な得点を一貫して挙げられていないため、ファンから多くの厳しい声が寄せられているようだ。 2月27日（日本時間28日）、２大スターを欠いて迎えたニューヨーク・ニックス戦でチーム最多となる34得点を挙げたハリスは、試合後の『NBC Sports Philadelphia』とのインタビューで以下の通りコメントしている。 「試合序盤からボールムーブメントが良く、いい流れだと感じた。パス回しがスムーズで、その流れに乗れた時に僕は本領発揮するからね。試合を通してそれができたと思う」 3ポイントシュートのアシスト数でリーグトップのシモンズと同時にコートに立った際は3ポイント成功率が37.5%であるのに対し、シモンズ不在時は29.5%であることに鑑みると、ハリスは確かにボールムーブメントが良い場面でパフォーマンスを発揮していることが分かる。 エンビードとシモンズが不在時の戦略が課題となるシクサーズのブレット・ブラウンHC（ヘッドコーチ）は、ニックス戦でオフェンスを簡略化したことを認めており、ポストでのミスマッチを利用した戦略が功を奏している。 ニックス戦で大活躍を見せたハリスだが、ファンからは「大型契約に見合っていない」という厳しい意見も寄せられている。しかし、リーダーとしてチームメイトからも尊敬されるハリスは、ロッカールームでの意見以外には耳を傾けていないと、以下の通りコメントしている。 「確かに、僕の契約額について外から多くの声が聞こえるね。でも僕にとって重要なのは、ロッカールームでのチームメイトやコーチたちの意見だけだよ。僕がコート内外でチームにもたらす価値について聞いてもらえれば、関係者全員がそれを保証してくれると信じているよ。僕が信用するのはチーム内の声だけさ」