2月14日(現地時間)、33年ぶりにシカゴで開催されたNBA オールスター 2020。3日間にわたるイベントの豪華爛漫なフロントロウの模様をお届けする。初日、ワシントン・ウィザーズの八村塁も初出場した「ライジング・スターズ・チャレンジ」の直前には、名だたるセレブが大集結し、 “セレブリティゲーム”が行われた。今年のチームキャプテンは、アカデミー賞とグラミー賞3部門を受賞したシカゴ出身のラッパー、コモン(チーム・ウィルボン)と同じくグラミー賞を3部門受賞した人気ラッパー、チャンス・ザ・ラッパー(チーム・スティーンブンA)が務めた。
そのほか、2018年のセレブリティゲームでMVPを受賞したクエイヴォやAMA賞受賞アーティストのケイン・ブラウン、WNBAのスター選手であるロサンゼルス・スパークスのチェルシー・グレイなど俳優や有名アーティストたちが参戦し、笑いあり涙ありのゲーム展開を見せた。結果はホームであるチームウィルボンが62-47でアウェイチームを下し、MVPはコモンが獲得した。
2日目はNBA オールスターお馴染みのスキルズチャレンジ、3Pコンテスト、ダンクコンテストが行われた。フロントロウには昨年、浮気発覚から離婚危機を乗り越え、無事に復縁を果たしたラッパーのオフセット&ソロ女性ラッパー初のグラミー賞最優秀ラップアルバム賞を受賞した、お騒がせクイーンのカーディ・Bが登場。なんとも眩しいその姿……バッグもネイルもド派手だが、さらに光輝くカーディの左手薬指!
実は、この指輪は、カーディの27歳の誕生日にオフセットがサプライズでプレゼントしたそうで、ジャスティン・ビーバーなどセレブ御用達の宝石店「プリスティン・ジュエラーズ」のもの。お値段はなんと1億円! 一際目を引く20カラットの大きなハート形のダイアモンド、さらに、アームには25カラットのダイアモンドがあしらわれ、合計45カラットだそう。はい、ごちそうさまでした(笑)。もはや、命がけの復縁もこれぞオフセットの愛の形と言わんばかり。今度こそ破局しないように暖かく見守りましょう。
そのほか、同じくラッパーのテイラー・ベネットや映画監督で自らを「ニューヨーク・ニックスの応援団長」と呼ぶスパイク・リー、映画「ワイルド・スピード」でお馴染みのリュダクリスの姿もアリ。さらに、実業家でイヴァンカ・トランプの義弟ジョシュア・クシュナーと昨年2度目の挙式を挙げたカーリー・クロスをキャッチ。カーリーといえば、美しいだけじゃないんです! 今や、ITやテクノロジー分野でジェンダーギャップを埋める活動が高く評価されて、経済史「フォーブス」が選ぶ“30アンダー30”にも選出されるなど、ハイスペック&トップモデルとして確固たる地位を築いている。パートナーのジョシュアはルックスこそ素朴すぎるが、名門校ハーバード大学で政治学や国家学を専攻し、大学3年次にはソーシャルゲームサイトの「Votsu.com」を立ち上げた。その後、医療保険会社やテクノロジーの会社を次々と立ち上げるなど、その勢いはとどまるところを知らない。父は不動産開発の会社を起業、実家の資産は1990億円とも言われている。はぁ……。もはや向かうところ敵なしやん! はい、そう言いたいですよね(笑)。私が代わりに言っておきました。カーリーのBFF(ベストフレンドフォーエバー)である歌手のテイラー・スウィフトとの不仲説がもっぱら心配だが、以前はニューヨーク・ニックスのゲームを観戦する二人の姿が頻繁にパパラッチされていましたね。
ショータイムではクィーン・ラティファが熱唱したかと思うと、ジェレマイ&人気ラッパーのリル・ウェインが登場。自らスポーツエージェントを立ち上げてしまうほど大のスポーツ好きのリル・ウェインは、2009年にロサンゼルス・レイカーズのコービー・ブライアントのトリビュートソング「Kobe Bryant」をリリース、2016年にはクリーブランド・キャバリアーズのトリビュートソング「Off Off Off」を配信するなど、大のNBAファンとしても知られている。 さらに、オールスタ−直前の怪我で出場ができなくなった(本当に残念!)ポートランド・トレイルブレーザーズのデイミアン・リラードがステージに姿を見せ、見事なラップパフォーマンスで観客を沸かせた。実は、リラードは“Dame Dolla”の名前で過去に3枚のアルバムをリリースしている。NBA界のレジェンドで現役中に4枚ものアルバムをリリースしているシャキール・オニールともラップでBEEFしたというからその腕前は確かなもの。
最終日となる3日目、いよいよ、スターが一堂に会したNBA オールスターゲーム。今年もロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズ率いるチーム・レブロンとミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボ率いるチーム・ヤニスが、まるでプレイオフさながらの熱いゲームを繰り広げた。 オールスターゲームに選出された豪華メンバーもさることながら、アリーナに駆けつけたゲストたちも超豪華! ブルックリン・ネッツのカイリー・アービングも大ファンと公言する、超人気ラッパーのJ・コール(NYのセントジョーンズ大学在学中には、バスケチームのトライアウトを受けるほどの実力の持ち主)やファット・ジョー、俳優のチャドウィック・ボーズマンの姿も。 そして、待っていました! ラッパーのカニエ・ウェスト&キム・カーダシアン夫妻がフロントロウに堂々の君臨。いやぁ、ハリウッド感出ていますね。第1Qには、“キスカム”にキャッチされたカニエ&キム。すると、アリーナの期待に応えるかのように観客に投げキスするキム。その後、カニエの顔を見つめること1秒、2秒……5秒経過。アレ? カニエさん、キスカムだよ。愛しのキム様が見つめているにも関わらず、もしや気づいていない? ハラハラ ドキドキのアリーナから手拍子が湧くなか、最終的にキムがなんとかカニエの頬にキスをして一件落着。これには、SNSでカニエに非難が殺到し、おまけにアメリカのニュース番組にも一部始終を取り上げられてしまうほどだったとか。いやはや、セレブって大変ですね(笑)。 個人的には、フィラデルフィア・76ersのベン・シモンズのガールフレンド、ケンダル・ジェンナーをキャッチしたかった! 過去にロサンゼルス・レイカーズのジョーダン・クラークソン(現ユタ・ジャズ)と熱愛していたケンダルさん、イマイチ花の咲かないジョーダンをサクッと捨てて、イケメンのシモンズに早くも乗り換え。さすが、恋多きセレブ&NBA界ですね。ご覧の通り、コートサイドに座るセレブたちの姿を見られるのもNBAの魅力のひとつ。やっぱりNBAのフロントロウはこうじゃなくっちゃ!
KATE T. OHIRA NBA/元VOGUE GIRLエディター/ライター/PT/アスレティックトレーナー KIDSの頃にサクラメント・キングスのJ-WILLに衝撃を受けて以来、NBAの虜になり20歳までバスケットボール選手として過ごす。その後、PTやトレーナーとして活動する傍ら、出版社にてファッションやウェルネスコンテンツの制作、監修を行う。現在はフリーランスの編集者としてNBAの取材に携わり、スポーツを通してポジティブに生きることの素晴らしさを伝える。