2000年から2008年までロサンゼルス・クリッパーズで活躍し、2013年を最後にNBAを引退して現在は『FOX Sports Prime Ticket』で解説者をしているコーリー・マゲッティが、『The Athletic』のジョバン・バハ記者のインタビューの中で、先日のヘリコプター墜落事故で亡くなったコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)について語った。 共にロサンゼルスのチームでプレイしていた当時、コービーと非常に仲が良かったというマゲッティは、インタビューでコービーの『マンバ・メンタリティ』にまつわる興味深い逸話を披露している。 「コービーは他の人間とは全く違った。彼は特別だったんだ。ある日、ロブ・ペリンカ(コービーとマゲッティの元エージェントで現在はレイカーズのゼネラルマネージャー)が俺に電話をかけてきた。すると、ロブは『今、私はコービーと一緒に海のど真ん中にいるんだ。信じられないかもしれないけれど、コービーは、これから始まる過酷なNBAシーズンに備えて精神を鍛えるために、ホオジロザメと一緒に水泳をしているんだよ』と言ったんだ。それで、俺は『え? コービーは本当にホオジロザメと泳いでいるのか?』と聞き返したよ」 「この時のことを忘れられない。コービーは、自分がホオジロザメと泳いでいるビデオをわざわざ送ってきて『お前もマンバ・メンタリティを手に入れたいのなら、ここに来てサメと一緒に泳いだらいいぜ』と言ったんだ。それを聞いて、俺は『コービー……。俺はサメと一緒に泳ぐなんてできないよ。君のやり方は特殊だ』と返事をしたよ。彼は、物事に対して他人とは違ったアプローチをするんだ」 コービーの人並外れた闘争心や度胸は、こういった密かな鍛錬によって培われたのかもしれない。