マイアミ・ヒートはチームの象徴だったドウェイン・ウェイドが引退して迎えた今季、31勝14敗と快進撃を見せ、イースタン・カンファレンス2位につけている。その原動力となっているのが新エースのジミー・バトラーだが、NBAオールスター2020のスターターから漏れ、エリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は異論を唱えている。 NBAは現地1月23日、シカゴで開催されるオールスター2020のスターター10人を発表し、イーストはガード部門からケンバ・ウォーカー(ボストン・セルティックス/4年連続4回目)とトレイ・ヤング(アトランタ・ホークス/初選出)、フロントコート部門からヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス/4年連続4回目)、パスカル・シアカム(トロント・ラプターズ/初選出)、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ/3年連続3回目)が選出された。 今季ヒートに加入したバトラーは平均20.3得点、7.0リバウンド、6.5アシスト、1.79スティールとオールラウンドな活躍に加え、ケンドリック・ナンやバム・アデバヨ、タイラー・ヒーローら若手を牽引するリーダー役を見事にこなしている。しかし、選手投票で6位、ファン投票で4位(278万4,717票)、メディア投票で3位となり、最終的にはフロントコート部門の4番手。スターターの座をつかむことはできなかった。 『AP通信』のティム・レイノルド記者によれば、近年のNBAはスモールラインナップ化が進んでいる風潮も踏まえ、スターターの投票は“ポジションレス”にするべきだとして、スポールストラHCが「時代遅れのレッテルだ」と主張したという。 「彼がオールスターでないなんて冗談だろう」 バトラーがオールスターのスターターになるべきだという意見には、往年の名選手で現在は解説者を務めるチャールズ・バークレー氏も同調している。現地1月30日に発表予定のリザーブ選手(HC投票によって決定)にバトラーは選出されるのか、その結果次第では議論はさらに過熱しそうだ。