NBAにおいて「不滅の大記録」と言われるのが、ウィルト・チェンバレン(当時フィラデルフィア・ウォリアーズ/現ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が1962年3月2日のニューヨーク・ニックス戦で樹立した1試合100得点だ。それに最も近づいたのが、2006年1月22日のトロント・ラプターズ戦で生まれたコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)の81得点だが、『Clutchpoints.com』のライアン・ウォード記者は“コービー超え”の候補に3人の選手を挙げている。 1試合60得点を達成した選手はNBAの歴史上26人のみ。そのうち、現役はレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、カーメロ・アンソニー(ポートランド・トレイルブレイザーズ)、ケンバ・ウォーカー(ボストン・セルティックス)、クレイ・トンプソン(ウォリアーズ)、デイミアン・リラード(ブレイザーズ)、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)の7人だ。 ウォード記者が最初に挙げた候補がブッカーだ。23歳のスコアラーは2年目の2016-17シーズンに史上6人目となる1試合70得点(シュート40本21本成功、3ポイント11本中4本成功、フリースロー26本中24本成功)を最年少で達成。そのプレイスタイルやメンタリティーは尊敬するコービーに通ずるものがあり、81得点超えの最右翼に据えている。 続いて登場するのが、3年連続得点王に向けてまっしぐらのハーデンだ。今季は40得点以上を16回、50得点を5回、60得点を1回とハイスコアを連発。2019年12月には、史上初めて2試合連続で3ポイントシュート成功10本を含む50得点以上を記録しており、ウォード記者は「80得点も可能なポテンシャルを示す」と評価している。 そして、最後の候補者が現地1月20日のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦で今季最多の61得点を叩き出したリラードだ。3ポイントを連続して沈められるシュート力を大きな武器とし、「ハーデンと同じ方法でショーを見せられる」と見立てている。 昨季MVPのヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ステフィン・カリー(ウォリアーズ)、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)を含め、「現代の選手たちがコービー・ブライアントの81得点に匹敵、ないしは超えられるのは時間の問題」と主張したウォード記者。はたして、“コービー超え”の快挙を成し遂げNBAの歴史に名を刻むのは誰になるのだろうか。