オクラホマシティ・サンダーは今季、ラッセル・ウェストブルックとポール・ジョージの二枚看板が退団したなかで、プレイオフ圏内のカンファレンス7位と健闘している。しかし、再建に向けて司令塔クリス・ポールを含めてトレードに出す可能性があるという。 大幅にメンバーが入れ替わったサンダーは、2年目のシャイ・ギルジャス・アレキサンダーが平均19.8得点と飛躍。新加入のポールを中心に、ダニーロ・ガリナーリ、スティーブン・アダムズとスターター陣が安定したプレイを見せ、低迷が予想されたなかで前半戦は勝率5割以上の好成績を残している。 だが、サム・プレスティGM(ゼネラルマネージャー)は、2月6日のトレード最終期限日までにチームにメスを入れる可能性があるという。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は、サンダーが「ビジネスにオープン(な姿勢)」だとし、ポール、ガリナーリ、アダムズ、そしてスーパーサブのデニス・シュルーダーをトレード候補に挙げている。 ポールは言わずと知れたリーグ史上最高のPGの1人。欲するチームは数多くあると見込まれるが今季の年俸は3851万ドル(約42億円)で、2020-21シーズンが4136万ドル(約45億円)、21-22シーズンが4420万ドル(約48億4000万円)のプレーヤーオプションと超高額。21-22シーズンには36歳となる年齢を含めて交渉の鍵を握るだろう。 センターのアダムズはキャリア初の平均ダブルダブル(11.9得点、10.3リバウンド)達成の勢いを見せる一方で、今季2584万ドル(約28億円)、来季2750万ドル(約30億円)と高額年俸がチームの財政事情を圧迫している背景がある。スーパーサブとしてチーム2位の平均18.5得点を挙げている26歳のシュルーダーは、伸び盛りであることに加えて年俸1550万ドル(約17億円)とアダムズより“お手頃価格”で、ガリナーリは故障癖がネックだが今季限りで契約満了を迎える点が交渉相手へのアピールポイントとなる。 今季のプレイオフ進出を優先するのか、それとも来季以降のチーム作りに舵を切るのか。プレスティGMの決断には大きな注目が集まる。