NBAの2019-20シーズンが開幕して1週間が経過した。鳴り物入りでNBA入りしたドラフト全体1位指名のザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)が、右膝の半月板損傷で6~8週間の欠場が見込まれるなか、その他の新人の活躍をチェックしていく。 第1週の最大の驚きは、マイアミ・ヒートのケンドリック・ナンだろう。2年目ながら昨季はプレイしておらず、実質ルーキー扱い。シューティングガードの開幕スターターに抜擢されると、いきなり24得点を記録。開幕5試合で3度の20点超えをマークするなどチームトップの平均21得点を叩き出し、ジミー・バトラーの復帰後も攻撃を牽引している。 シャーロット・ホーネッツのドラフト1巡目12位指名のPJ・ワシントンも、良い意味で周囲の期待を裏切っている。ミッチ・カプチャックGMは当初Gリーグでのプレイを想定していたが、開幕戦で3ポイントシュート7本を成功させてNBA新人のデビュー戦記録を樹立。チーム2位の平均15.8得点、7.0リバウンドの成績を残している。 ドラフト1巡目3位指名でニューヨーク・ニックスに加入したRJ・バレットは、新人トップクラスのシューターぶりを発揮し、チームトップの平均18.2得点、3ポイント成功率42.1%をマーク。メンフィス・グリズリーズのジャ・モラント(1巡目2位指名)は波こそ激しいが、オールスターのカイリー・アービングとの対戦となったブルックリン・ネッツ戦で30得点、9アシストと才能の片鱗を見せつけている。 そして、忘れてはいけないのがワシントン・ウィザーズの1巡目9位指名の八村塁だ。ルーキートップの平均7.0リバウンドのほか、攻撃でも18.0得点と高数値をマーク。スコット・ブルックスHC(ヘッドコーチ)の寵愛を受けており、ベテランPGのアイザイア・トーマスもカワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)と比較しながら、「リーグで特別な存在になるだろう」と太鼓判を押した。 開幕20~30試合を欠場の見込みのザイオンに代わり、新人王レースは誰が牽引していくことになるのか、目が離せない。