特別なことを成し遂げるための準備を整えるハーデン&ウェストブルック

スターデュオはヒューストンで新たなレベルへの到達を狙う。 ロケッツのオーナー、ティルマン・ファティータは、シーズン前のメディアデーを自身が所有するポスト・オーク・ホテルにて行い、イベントを豪華にきらめくものへと変貌させた。そうしたのには狙いがあったようだ。 ロケッツは7月にクリス・ポールをオクラホマシティ・サンダーに放出する代わりに、ラッセル・ウェストブルックを獲得する大型トレードを成立させた。ともにMVPであり、サンダーでチームメイトだったウェストブルックとハーデンのコンビを再結成させることで、ウェスタン・カンファレンスの優勝最有力候補のひとつとして名乗りを上げた。 「チーム力は向上したと思う。歴史上最も優秀なスコアラーのひとりに数えられる選手と、リーグで最も優れたアスリート能力を持つ選手が揃ったことに興奮している。彼らが私を落胆させないことを祈るよ」とファティータは語った。 ロケッツのジェネラルマネージャーを務めるダリル・モーリーも、このオールスターペアは「特別になれる」と考えている。 「とてもエキサイティングだね。私が見てきた中でジェームズ・ハーデンはハーフコートにおける最高の選手。そしてラッセルは現代最高のトランジションプレイヤーだ。歴代屈指といってもいい。その2人が噛み合えば、とてもスペシャルなチームが出来上がる。我々にはチャンスがあるよ」 ウェストブルックとハーデンがチームメイトだったのは7年前のことで、2012年にサンダーでともにNBAファイナルに出場したのが最後となる。それ以降はそれぞれオールスター選手として地位を確立し、MVPにも輝いたが、互いにファイナルの舞台には戻れていない。ボールを持つことで最大限の力を発揮する2人が、はたして共存できるのかという疑問はこの夏の大きなトピックとなった。 サンダーで2人とプレイしたケンドリック・パーキンスは、このペアリングの成功を信じている1人だ。 「彼らはOKCで一緒にプレイしていた。2人はまだ全盛期にあり、失敗するなんて考えられない。優勝すると断言はできないが、彼らがNBA史上最もダイナミックなデュオであると俺はまだ信じている。彼らのようなポイントガードとシューティングガードが、同じチームでプレイすることをかつて見たことがないし、今後もお目にかかれないかもしれない。シーズンを迎えるにあたって彼ら以上のペアを挙げることはできないと思う。きっと上手くいくはずさ」 すでに引退しているパーキンスがサンダーに加入したのは2010-11シーズンのこと。シーズン途中にボストン・セルティックスからトレードされ、その当時21歳のハーデンと、22歳のウェストブルックのチームメイトとなった。パーキンスは、「まだそれぞれ自身のアイデンティティを探していた」と当時の2人の様子を説明した。 「自分がチームに加入した時、2人はものすごく努力をしていて、その結果とんでもない怪物に成長した。練習の虫で、彼らの練習量は信じられないほどだった。ラスはチームのハート&ソウルで、チームに自信を与えていた。ジェームズの時代が来るのも分かっていた。OKCは全員をチームに留めておくべきだった色々な人が言うけど、もしジェームズが残留していたら彼は現在のような選手になれていなかっただろう。それに彼は自分のチームを持つべき存在だった」 ハーデンは2012-13シーズンにロケッツへ移籍することでその念願を叶え、そして今、幼馴染のウェストブルックをチームに迎え入れることになった。キャリア最初の11年をオクラホマシティで過ごしたウェストブルックにとって、環境の変化は彼自身に活気をもたらすと本人が認めている。またハーデンはウェストブルックについて、「球団を牽引する全てのプレッシャーを背負う必要はない」と語っている。今その重圧は彼ら2人のものになった。 「お互いにとって良いことだ。シーズンを通してそれを背負うのにどれだけのエネルギーや努力、時間、そして決意が必要か俺たちは知っているからね。同じチームになり重要になってくるのが、互いに頼ること、また1人でやりすぎないよう自己犠牲を払うこと。多くの人が知らないかもしれないが、俺らはバスケットボール選手である前に友達なんだ。彼も俺もお互いを理解できている。だから試合でも簡単さ」とウェストブルックは語った。 ファティータ、モーリーGM、そしてマイク・ダントーニHCや選手たちはデュオの共存に自信を持っており、ハーデンもすでにウェストブルックのためなら自己犠牲をいとわないことを示している。 「ラスの調子が良ければ、ただ座ってショーが始まるのを見るだけだよ。それは逆も然りだ。前半はラスがボールを持って、後半は俺が持つなんてことはできない。試合には流れがあり、それに従うだけだよ」 ダントーニHCとモーリーGMは、リーグ屈指のペネトレーターであるウェストブルックが、スペーシングに重きを置くチームの戦術の下で躍動すると信じて疑わない。またモーリーGMは、ガードの選手がダントーニHCのもとでプレイすると、多くの場合においてキャリア最高のシーズンを送るということについて言及している。 「過去マイクのもとでプレイした選手たち、特にガードの選手は輝きを増すんだ。彼のチームの作り方、また構築するオフェンスシステムの影響が大きいのだと思う。彼は選手の長所を最大限生かすのが上手い。多くの選手がキャリア最高の成績をマイクのもとで残してきた。ただラッセルに関しては、毎年とんでもない数字を残しているから難しいかもしれないね」 ダントーニHCはウェストブルックとハーデンを休ませるため、出場時間を短くすることを検討している。1試合あたりハーデンは約13分、ウェストブルックは16分ほど休ませると予想されている。試合最後の5分間が、ウェストブルックが適応するうえで最も重要なことだとダントーニHCは語る。 「2人とも試合終盤で活躍したいと思っているからね。どうすれば上手くいくのか徐々に確かめていくよ。私から選手に命令する必要はない。みんなで方法を探していくんだ。そのように議論できる関係性をお互いに築ければ、それがプレイにも繋がるだろう。今のところは良い感じだ。選手全員が優勝という同じ目標に向かっている。それを達成するために何が必要かをチームとして見つけたい」 ウェストブルックのロケッツ移籍が発表された際、ハーデンと共存できるか多くの疑問が上がった。過去5年で4度リーグトップの3ポイント試投数を記録したチームにおいて、ウェストブルックはキャリア通算3ポイント成功率30.8%のシューターでしかなく、またハーデン同様にボールを持つことを好む。プレッシャーはチームを指揮するダントーニHCにのしかかるとパーキンスは指摘する。 「ミドルレンジを省いたシステムを採用するロケッツだが、ミドルレンジを得意にするウェストブルックの加入で修正が必要になる。重圧はダントーニHCにかかるだろう。ラッセル・ウェストブルックの能力を最大限生かすには、戦術の修正は必須だ。誰もが彼が3ポイントシューターでないのは知っている。今分かっているのはリーグで十指に入る選手がチームに2人いるというだけだ」 「それでも彼らは上手くやると思うよ。個人として達成できることは全て達成し、唯一成し遂げていないのは優勝だからね」

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