NBAサマーリーグ2018

【速報】大熱狂の末、ポートランド・トレイルブレイザーズが優勝!

MVPはレイカーズのジョシュ・ハートの手に!

サマーリーグとは?

NBAサマーリーグ2018がRakuten TVで配信されることが決定した。NBAサマーリーグとは前シーズンと異なるチーム構成を試みるため、オフシーズン中に行なわれるリーグ戦のことである。6月22日(日本時間)に開催されたNBAドラフト2018にて、惜しくもNBA入りを果たせなかった選手もチームから声がかかれば参加することができ、その活躍次第では来シーズンのロースターとして選出されることもある。そんな可能性を秘めたサマーリーグは今年で14回目の開催となるが、全30チームが参加するのは史上初とのことだ。ラスベガスにあるコックス・パビリオンとトーマス&マック・センターの二ヶ所で開催される。 各チームは3試合の予選(日本時間7月7日~7月10日)を戦い、その結果をもとにシード分けされ、トーナメント(日本時間7月11日~7月17日)を勝ち上がったチームによる決勝戦が7月18日(日本時間)に行われる。2017‐18シーズン優勝を飾ったゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーやケビン・デュラントもルーキーシーズンの前にこのサマーリーグでプレイしている。今年のサマーリーグでも未来のスターが誕生するのだろうか、真夏のアツい戦いから目が離せない!Rakuten NBA Specialでは全試合見逃し配信も行なっております!

リーグ戦 総括!

ラスベガスで開催中のNBAサマーリーグ2018は、出場中のNBA全30チームがそれぞれ3試合するリーグ戦が7月11日(日本時間)をもって終了し、翌12日よりトーナメントがスタートしている。

リーグ戦で日本中の注目を集めたのは、何と言っても渡邊雄太選手の活躍だ。ブルックリン・ネッツのサマーリーグチームの控えとして3試合全てに出場した渡邊選手は、試合を追うごとにチームからの信頼度を上げていき、3試合目にあたる現地7月9日の対ミネソタ・ティンバーウルブズ戦では、チーム最長タイとなる26分間の出場で14得点4リバウンド2ブロック、スリーポイントシュート成功率66.7%(6本中4本成功)という素晴らしい成績を残した。リーグ戦全3試合の成績を見ても1試合平均11.7得点4.7リバウンド2.7ブロックと申し分なく、数字に表れないディフェンスの面での貢献度も高いため、トーナメントでもこの調子で活躍することができれば、NBAチームとの契約を勝ち取るチャンスが十分にある。今後の渡邊選手の活躍は要チェックだ。

その他、ここまでのリーグ戦で目についたのは、ワン&ダンの選手達(大学1年終了後にNBAドラフトにエントリーした選手)と、大学を2年から4年経験した選手やプロでのプレー経験がある選手達の差だ。元々『素材型(プロ入り後に大きく成長する可能性を秘めた選手)』と言われていたモハメッド・バンバ(ドラフト6位/オーランド・マジック)は当然のことながら、今年のNBAドラフト1位のディアンドレ・エイトン(フェニックス・サンズ)やドラフト2位のマービン・バグリー3世(サクラメント・キングス)らでさえ、かなり荒削りで空回りしている印象が強かった。しかし、彼らも徐々にプロの空気に慣れ始めているので、トーナメントでは「さすがドラフト上位選手!」という目の覚めるような活躍を見せてくれるはずだ。

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トーナメント・全体 総括!

NBAサマーリーグ2018のトーナメント決勝は、2年連続でロサンゼルス・レイカーズとポートランド・トレイルブレイザーズの対戦となった。決勝の試合前に、レイカーズのジョシュ・ハートが今年のサマーリーグのMVPを受賞したことが発表されたため、その勢いのままレイカーズが2年連続でNBAサマーリーグを制するかとも思われたが、前日にダブル・オーバータイムの激闘を演じたレイカーズの選手達には疲労の色が濃く、試合序盤から終始ペースを握ったブレイザーズが昨年の雪辱を果たしてNBAサマーリーグ2018のチャンピオンに輝いた。
昨シーズン、Bリーグのアルバルク東京でプレーしたジェフ・エアーズが、トーナメント突入後からレイカーズの先発としてチームに加入していたため、日本のファンとしてはレイカーズの優勝を期待したいところだったが、ザック・コリンズ、ウェイド・ボールドウィン、アーチー・グッドウィン、KJ・マクダニエルズ、ジェイク・レイマンらNBA経験のある選手を多数揃えたトレイルブレイザーズが層の厚さを見せつける結果となった。

「10年に一度の豊作年」と言われた昨年のNBAドラフトの後に開催されたNBAサマーリーグ2017では、ドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)やジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、ロンゾ・ボール(レイカーズ)、カイル・クーズマ(レイカーズ)ら新人選手達の活躍が目立ったが、今年のNBAサマーリーグはドラフト上位指名選手達が相次いで欠場した影響もあり、どちらかと言うとプロ入り2年目の選手やNBAロスター入りを目指すドラフト外の選手達の活躍が目立った印象だ。

リーグ戦で負傷した今年のドラフト2位のマービン・バグリー3世(サクラメント・キングス)はもちろん、ドラフト1位のディアンドレ・エイトン(フェニックス・サンズ)、ドラフト5位のモハメッド・バンバ(オーランド・マジック)、デューク大出身のグレイソン・アレン(ユタ・ジャズ)ら、休養のためトーナメントへの出場を辞退した新人選手達の活躍は、2018-19シーズン開幕までおあずけとなっている。

日本のバスケットボールファンの注目を集めた渡邊雄太選手は、トーナメントに入ってからブルックリン・ネッツの先発に昇格したが、連戦の疲労も影響したのか、トーナメント1試合目の対ヒューストン・ロケッツ戦は4得点7リバウンド0アシスト、最終戦となったトーナメント2試合目の対インディアナ・ペイサーズ戦は8得点0リバウンド3アシスト、スリーポイントシュートは2試合合計で5本中0本成功という成績に終わった。それでも、数字に表れない部分であるディフェンスでの貢献度が非常に高く、出場したNBAサマーリーグの全5試合で平均9.4得点4.2リバウンド1.2アシスト1.6ブロック、フィールドゴール成功率41%と、まずまずの数字を記録しているため、今オフの間にNBAチームから声がかかる可能性も十分に考えられる。これから2018-19シーズンのNBA開幕まで、渡邊選手の情報からも目が離せない。

注目選手 ピックアップ!

No.1 渡邊雄太

渡邊雄太はブルックリン・ネッツから出場予定。ネッツ戦のスケジュールはページ下記よりご確認ください!

[身長・体重] 206cm、90kg
[チーム] ブルックリン・ネッツ
    (ドラフト外)
[出身大学/出身地] ジョージ・ワシントン大/日本
[ポジション] ガード/フォワード
[比較対象のNBA選手] ジョー・イングルズ、テイーション・プリンス

[注目ポイント]
今年のNBAサマーリーグの1番の注目選手は、なんといっても日本の渡邊雄太だ。ジョージ・ワシントン大の4年生時にはチームキャプテンも務めた渡邊は、日本人離れした長い手足を武器にしたディフェンスと、サウスポーから繰り出されるスリーポイントシュートを武器としている。206cmという身長はNBAでもパワーフォワードを任されるほどの長身の部類に入るが、彼はスピードにも長けているため相手チームのポイントガードをディフェンスすることもできる。本人も参考にしているというユタ・ジャズのジョー・イングルズのようなタフなディフェンスと正確なシュートを今回のサマーリーグでアピールすることができれば、NBAのロスター入りも夢ではない。

<ブルックリン・ネッツ戦 VODはこちら>

No.2 ディアンドレ・エイトン

[身長・体重] 216cm、113kg
[チーム] フェニックス・サンズ
    (ドラフト1巡目全体1位)
[出身大学/出身地] アリゾナ大/バハマ
[ポジション] フォワード/センター
[比較対象のNBA選手] デマーカス・カズンズ
           カール・アンソニー・タウンズ

[注目ポイント]
やや老け気味なルックスからは想像がつかないが、今年の『ドラ1』のエイトンはまだ若干19歳だ。彼は、216cmという長身に加え、既にNBAで通用するだけの強靭な肉体を併せ持っている上にスキルレベルも高く、ゴール下でのプレーだけでなく中・長距離でのプレーも可能な『現代的なビッグマン』だ。低迷が続いているサンズは、ここ数年は毎年のようにドラフトで複数の上位指名選手を獲得している。そのため、今年のサマーリーグにも、2016年のドラフト4位のドラガン・ベンダーや昨年のドラフト4位のジョシュ・ジャクソンらが出場予定となっている。NBAでのプレー経験が豊富な分、彼ら2人の方が目立つ可能性もあるが、それでもエイトンは随所に『さすがドラ1』と思わせるプレーを見せてくれるはずだ。

No.3 マービン・バグリー3世

[身長・体重] 211cm 107kg
[チーム] サクラメント・キングス
    (ドラフト1巡目全体2位)
[出身大学/出身地] デューク大/アメリカ合衆国
[ポジション] フォワード
[比較対象のNBA選手] クリス・ボッシュ

[注目ポイント]
高校時代から『将来はレブロン・ジェームズ級の選手になる』と言われていた逸材。彼は、高校の学年を1学年早めて名門デューク大に進学し、1試合平均21得点11.1リバウンドという驚異的な成績を残した。211cmという長身と強靭な肉体を武器にしたゴール下での得点とリバウンドが最大の魅力だが、ポイントガード並みの優れたハンドリング能力を持ち、スリーポイントシュートの精度も高い(大学時代のスリーポイントシュート成功率は39.7%)ため、NBAでも即戦力になることが期待されている。ラスベガスのサマーリーグに先立って開催されたサクラメントでのサマーリーグでは、昨年のNBAドラフト1巡目全体5位指名でキングスに入団した超高速ポイントガードのデアーロン・フォックスと相性の良いプレーも見せており、この2人が、長きに渡って低迷しているキングスの再建の鍵になると期待されている。

No.4 モハメッド・バンバ

[身長・体重] 216cm、体重102kg
[チーム] オーランド・マジック
(ドラフト1巡目全体6位)
[出身大学/出身地] テキサス大/アメリカ合衆国
[ポジション] センター
[比較対象のNBA選手] ルディ・ゴベア

[注目ポイント]
スタンディングリーチ(直立した状態から腕を上にあげた時の高さ)が290cmあるバンバは、背伸びをしただけでバスケットボールリング(3m5cm)に届きそうな高さに加え、ウィングスパン(両腕を広げた時の長さ)も239cmと、驚異的な『長さ』を誇るビッグマンだ。彼のウィングスパンは、ユタ・ジャズのルディ・ゴベアの数値(235cm)を抜き、NBAドラフト・コンバイン(ドラフト候補選手の身体測定)史上最長の記録となった。今年の最優秀守備選手賞を受賞したゴベアのような『ゴール下の番人』になることを期待されてマジックにドラフトされたが、現状ではまだ線が細い印象がある。その分、現在練習中のスリーポイントシュートを攻撃レパートリーに加えることができれば、相手チームにとって非常に厄介な存在になるだろう。マジックの今年のサマーリーグのロスターには有力なビッグマンがいないため、バンバにはかなりのプレータイムが与えられると見られている。マジックの先発のニコラ・ブーチェビッチには度々トレードの噂が浮上しているので、このサマーリーグでのバンバの活躍次第で、ブーチェビッチの移籍話が一気に加速する可能性もある。ちなみに、出身はバスケットボールの盛んなニューヨークのハーレムとなっているが、両親はコートジボワールの出身だ。

No.5 グレイソン・アレン

[身長・体重] 196cm、体重90kg
[チーム] ユタ・ジャズ
    (ドラフト1巡目全体21位)
[出身大学/出身地] デューク大/アメリカ合衆国
[ポジション] コンボガード
[比較対象のNBA選手] ゴードン・ヘイワード

[注目ポイント]
デューク大の1年生時にNCAAトーナメントの準決勝と決勝で大活躍してチームを優勝に導いた、得点力の高いコンボガード(ポイントガードとシューティングガードの両方をプレーできる選手)。シュート力のみならず、白人選手らしからぬ高い身体能力も彼の魅力で、今年のNBAドラフト・コンバインの「Lane Agility(瞬発力を計測するテスト)」では本年度の最速数値を叩き出している。また、大学時代にポイントガード的な役割を経験したことでゲームメイクもできるようになっており、NBAでも10得点5リバウンド5アシスト以上を計算できる選手になる素質を持っている。アーリーエントリー(1年生終了後にNBAドラフトにエントリーすること)する選手が多い中、大学4年生までプレーしたアレンは、バスケットボールと学業の両面で大学のオール・アメリカンに選出された秀才でもある。(特に学業では、4年連続でオール・アメリカンに選出されている。)オフコートの物静かさとは裏腹に、ひとたびコートに立つと闘争心むき出しのプレーを見せる『ジキルとハイド』的な側面にも注目してもらいたい。

配信スケジュール&トーナメント表(日本時間)

★=渡邊雄太が出場予定のブルックリン・ネッツ戦

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NBAジャーナリスト/イラストレーター 西尾瑞穂

雑誌・テレビ・インターネット等の媒体で活動するフリーランス・イラストレーター。イラストを通じてNBA選手やNBA球団と親交を深めており、NBAの現役選手に頼まれてイラストを制作する機会も多数。ファン歴25年以上という熱狂的なユタ・ジャズのファンだったが、最近ではイラスト制作をきっかけにチームと密接な繋がりを持つようになり、昨年はジャズの球団社長から直接依頼を受けてチームの公式イラストを制作した。NBAジャーナリストとして8年前からNBAの現地取材をスタートし、NBAオールスターゲームは毎年現地で取材している。

ユタ・ジャズのレジェンド、カール・マローンさんにイラストをプレゼントした際の写真

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