日本でも大盛り上がりを見せるNCAAバスケのファイナルフォーが、米国時間4月6日に幕を開けた。残念ながら日本の至宝八村塁選手率いるゴンザガ大は、準々決勝(Sweet 8)にてテキサス工科大学に敗退し、今年度のファイナルフォーには不出場となったが、それでもなお見どころ満載なものであった。

1. 概要

日本では大学選手権の準決勝と聞くと、試合会場や試合内容そのものをイメージするかと思うが、米国のそれはスケール感が少し違う。ファイナルフォー開催時は、実際の試合のみならず、その周辺でもそれを盛り上げる仕掛けが多数用意されている。

具体的には、主に若い世代のファンを集めるために行われるファンフェスタ、大会自体の盛り上がりを向上させる*テールゲートパーティー、ソーシャルインパクトを増すためのセレブによるミュージックフェス(今年は日本でも大人気のケイティ―・ペリーやチェインスモーカーズ等が参加)等全てファイナルフォーという大きな枠組みの中で、同イベント期間中である4月5日―8日の間に行われているから驚きだ。

*テールゲートとは、米国スポーツ文化に根強い、試合前にファン同士が会場駐車場で行う事前パーティーの事である)

なお、今年度のファイナルフォーは、米国北西部に位置するミネソタ州の首都ミネアポリスにおいて、全米でも極めて先進的なUSバンクスタジアムというNFL(米国プロアメフトリーグ)所属のミネソタバイキングスのホームスタジアムにて開催された。

2. ファイナルフォー周辺イベントの様子

今回はそれら周辺イベントのうち、ファンフェスタに参加した。以下写真見ていただければわかるかと思うが、イベント会場となったミネソタ・コンベンションセンターの大きさ、半端ではない。日本でいうならば、有楽町の国際フォーラム位の規模感かと思う。

ファンフェスタへの入り口の様子①
ファンフェスタへの入り口様子②

同イベントでは大会のスポンサー企業が主に若い世代(5歳―18歳頃がメインターゲットとイメージ)をターゲットとしたブランド認知向上を目的に、大会に関連させたプロモーションを数多く行っている。

以下写真を見ていただいた方が分かりやすいかと思うが、それぞれのスポンサー企業が壮大な規模感でプロモーションを行っている事が分かる。

バスケのファイナルフォー・ファンフェスタに、ホームラン競争に関わるプロモイベントがあったのは意外であったが、それ以外の殆どは上手に大学バスケと絡めたプロモーションを展開しており、各スポンサーからするとターゲット層からの認知度向上には大きく役立ったのではないか。

キャピタルワン社による、ホームラン競争イベント
今大流行のEsportsを活用したプロモーションイベント
コカ・コーラ社による、新商品のプロモーション
自動車メーカーであるビューイック社によるファンへのTシャツ投げを用いたプロモーション
米国で大人気な飲み会ゲームである「ビアポン」を巨大化させたプロモーション
各チームの応援グッズが綺麗に飾られた、グッズコーナー。購買意欲がそそられる。

3. 会場外観・規模感

先のファンフェスタのスケール、そしてその圧倒的な熱気から試合会場への期待値が膨大に増してきたかと思うので、次は実際の試合会場について触れたい。

本記事冒頭にも記載しましたが、NCAAファイナルフォーの会場は、その人気の高さから収容キャパを上げるべく、バスケ用のアリーナではなく、アメフト用のスタジアムを活用している。今回使用されたUSバンクスタジアムは、その収容キャパが約66,000名と巨大。ただ、今回は「更に」多くのファンを収容する為、またバスケの試合を見やすい環境とするため、一階席部分に全て特注の席を設け、準決勝当日72,000名をも超えるファンを収めた。

US バンクスタジアムの外観

4. 会場内雰囲気

その圧倒的なスケールからなるUSバンクスタジアムの中に入ると、今度はその試合会場内の熱狂度に触れたい。

前述したテールゲートパーティーや、会場周辺のバー等で気分を良くしたファンたちが試合開始前から大きな声援をあげて応援しており、まさに試合会場のボルテージは「圧倒的!」な状態であった。

今回私たちは3階席の上から5列目の席に座ったのですが、そこから撮影した写真を見て頂きたい。私は人生で初めて7万人以上収容された会場でバスケを見たが、7万人もの人が一同にこの小さなコート上での出来事に一喜一憂する光景は、想像を絶する迫力だ。

なお、個人的にファイナルフォーは、NBAのファイナルやオールスターに近いというより、その盛り上げ方や規模感からNFLのスーパーボウルにより近いとの感触を持った。

三階席からの試合風景

試合そのものの内容については、既に各種情報サイトにて掲載されているので今回は省略しますが、ファイナルフォー第一戦のバージニア大対オーバン大戦の終盤は本当に大どんでん返しの連続で、見るものを魅了し続けた。
最後オーバン大の2点差勝利と思われ瞬間に吹かれた審判の笛、あの一つのファールコールで全ての運命が変わったのだ。

まだご覧になってない方は下記よりぜひチェックしてみてください!

5. 終わりに

さて、今回は現地に乗り込み、実際の試合周辺の盛り上がりについて取材させていただいたが、本場米国バスケの熱気と圧倒的な規模感は伝わっただろうか?

優勝候補に挙げられていた八村塁選手率いるゴンザガ大や、怪物ザイオン・ウィリアムス率いる名門デューク大がファイナルフォーまでこられなかったのは残念だが、それでもなおここまでの大盛り上がりを見せる、米国スポーツエンタメ産業の底力はさすがといったところだ。

もし少しでも米国NCAAバスケにご興味ある方は、NBAとはまた一味違うこの喜びを、是非味わってみてはいかがだろうか。

来年は、ジョージア州アトランタにある、メルセデスベンツスタジアムでの開催だ。

おまけ:準決勝と決勝の間に、毎年NCAA所属選手によるダンクコンテストと3ポイントコンテストが行われるのだが、今年サウスイースタン・ルイジアナ大のビール選手が繰り出した以下ダンクが、市場最も独創的なダンクと称賛を浴びている。ぜひチェックしてみてください。

家徳” Yutaka" 悠介

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