トロント・ラプターズのベテラン司令塔カイル・ラウリーは、今オフに完全FA(フリーエージェント)となる。オールスター出場計6回を誇る35歳の獲得に向け、同じ地区のフィラデルフィア・76ers(以下、シクサーズ)がサイン&トレードを画策しているという。 2006年にNBA入りしたラウリーは、キャリア当初は控えだったが、ヒューストン・ロケッツ時代の2010-11シーズンに先発に昇格。攻撃的ポイントガードとして台頭し、2012年に移籍したラプターズでは不動の主力を担ってきた。 所属9年目の今季は足の捻挫や感染症で18試合を欠場したとはいえ、平均16.8得点、5.4リバウンド、7.3アシストを記録。34歳以上で平均16得点、5リバウンド、7アシストの成績を残したのは、過去にラリー・バード(元ボストン・セルティックス)、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)の2人しかいない。 シーズン中にはマイアミ・ヒート、ロサンゼルス・レイカーズ、シクサーズから関心があったとされるが、ラプターズはトレード最終期限前にラウリーを放出しなかった。シーズン終了後には完全FAとなるため、その去就に注目が集まる。 『The Athletic』のサム・アミック記者によれば、前回に興味を示したチームでラウリーと完全FAでサインできるキャップスペース(2000万ドル以上/約21億9000万円)を作れるのはヒートのみ。そのなかで、「シクサーズはサイン&トレードでラウリーを追跡することをまだ計画している」という。 あるフランチャイズのGM(ゼネラルマネージャー)は、「キャップスペースのあるチームはあり、(ポイントガードのFA)選手は数が多くない。彼は非常に良いターゲットだと思う」と、ラウリーにとっては良い市場になると見立てている。 16年目を迎える2021-22シーズン、ラウリーはどのチームでプレイすることになるのだろうか。