トロント・ラプターズに在籍する渡邊雄太の、1シーズンにおけるNBAでの最多出場試合数は昨季の18試合だ。しかし、3年目の今季はシーズン約1か月を過ぎた時点で、すでに12試合に出場とこれまで以上にプレイのチャンスに恵まれている。 今季より加入したラプターズで、2WAY契約ながら自慢の守備を武器に徐々に出場時間を増やしている渡邊には現地メディアも注目しており、『NBA Canada』のカーラン・ゲイ記者は『渡邊雄太はエナジー以上のものをもたらせるか?』と題した記事を展開。同記者は「サンプルは少ない」と断った上で、渡邊の魅力について以下のように紹介している。 「まず一つ目は、ラプターズは渡邊がコートいるときの方が、いいプレイを見せていること。渡邊の出場時、チームはネットレイティングで+1.4を記録しているのに対し、ベンチにいる際は−3.0となっている(現地1月27日時点)。また、ディフェンシブ・リバウンドがリーグワーストレベルのラプターズ において、渡邊はチーム3位のディフェンシブ・リバウンド率をマークしており、頼れるリバウンダーの1人になっている。そして、スタッツでは表れないが、試合を見ているとそのエナジーは印象的だ。短い出場時間の中で渡邊はチームに活力をもたらしている。これらのように、いくつかのデータは彼がチームに好影響を与えていると示しており、彼には評価される以上のスキルもある。サイズの割に機動力があり、そのシュート力はラプターズにスペースをもたらすことができる」 ゲイ記者は「今後ローテーションに入れるかは分からない」としたが、直近3試合で渡邊は平均16.9分、5.7得点、6.0リバウンドと存在感を高めている。パスカル・シアカムら主力の欠場が出場時間増加の要因だが、攻守で積極的にアピールを続けている。 昨季は53勝19敗の成績を残したがラプターズだが、今季は7勝11敗戦と苦戦が続く。そんななか、渡邊はあふれるエナジーでチームを活性化させ、攻守でこれまで以上の結果を残すことができるのか。今後もそのプレイから目が離せない。 ラプターズは次戦、日本時間1月30日(現地29日)にサクラメント・キングスと対戦する。