トロント・ラプターズから完全FA(フリーエージェント)になった今オフに、ディフェンディング・チャンピオンのロサンゼルス・レイカーズに加入することを決断したベテランセンターのマルク・ガソルだが、2019年に優勝を経験したラプターズを離れることは、本人にとって簡単なことではなかったようだ。 現在、故郷のスペインで休暇を過ごしているガソルがオンライン会見で語った移籍の理由を、『ESPN』のデイブ・マクマナマン記者が伝えている。 「トロントのことを恋しく思うはずだ。トロントは素晴らしい街だし、とても快適な場所なので、家族も気に入っていた。だが、悲しいがこれはビジネスだ。ラプターズではチーム一丸となって優勝リングを目指し続けてきたが、もうこのチームには今まで以上の貢献はできないだろうと考えた。だから、僕はレイカーズに加入することが正しいことだと判断したんだ。レイカーズのフランク・ボーゲルHC(ヘッドコーチ)とロブ・ペリンカGM(ゼネラルマネージャー)は、僕がレイカーズに貢献するための具体的な案を提示してくれた。それが僕の決断を大きく後押しした」 移籍を決めたガソルだが、ともに優勝を経験したラプターズのチームメイトは特別な存在だと語った。 「残留するチームメイト、カイル(ラウリー)、フレディ(バンブリート)、パスカル(シアカム)、ノーム(パウエル)、ほかの仲間たち、そしてコーチ(ニック・ナースHC)には、彼らが僕にとってどんな存在だったか、どれだけ僕を助けてくれたかを伝えた。正直彼らのことをすごく恋しいと思うだろう。なぜなら僕らはともに、ユニークで特別なことを成し遂げたからね。そこで培った関係は一生ものなんだ」 ラプターズを離れることはタフな決断だったと明かしたガソルだが、新天地でレブロン・ジェームズと一緒にプレイすることについては抱負を語った。『Los Angeles Times』のダン・ウォイキ記者が伝えている。 「僕はパスを優先する選手だ。だが、レブロンはパスだけではなく得点もできる。だから、僕は彼のためにスペースを作って、彼が自由にプレイできるようにするつもりだ。だが、全てはチームの戦略次第。詳しいことは、実際に一緒に練習してから決まるだろう。予想と現実は全くの別物だからね」 キャリア通算で平均14.6得点、7.6リバウンド、3.4アシストという成績を残しているガソルは、昨季44試合で平均7.5得点、6.3リバウンド、3.3アシストを記録。来年1月には36歳となるが、ハイポストからアシストパスを捌けるガソルが加入したことによって、レイカーズは昨季とはまた違った戦い方を見せてくれるはずだ。