ニューヨーク・ニックスのトム・シボドー新HC(ヘッドコーチ)にとって、マイアミ・ヒートの中心選手であるジミー・バトラーはかつて自身が指揮していたシカゴ・ブルズ、ミネソタ・ティンバーウルブズでともに戦った関係の深い選手だ。 現在プレイオフで躍動するヒートでリーダーとして活躍するバトラーについて、『New York Post』のマーク・バーマン記者に訊かれたシボドーHCは「素晴らしいストーリーだ。ドラフト30位指名の選手が、毎年自分を成長させた。オールスター選手になった今でも、彼は本当にハードにトレーニングしているんだ」とその向上心にあふれた姿勢を讃えている。
「彼はとても献身的で、勝利のためにプレイする。彼はスタッツを気にしない。彼のことは最初からそういう選手であると分かっていたが、ここまでの存在になるとは思っていなかった。彼は知性、タレント力、真面目に取り組む姿勢で自身をスーパースターにした。彼は常に勉強し、チームメイトの最高の力を引き出すんだ」 また、シボドーHCはパット・ライリー球団代表を中心としたヒートの組織力についても次のように賛辞を送っている。 「ヒートを本当に尊敬している。信条とする基礎、インテンシティ、物事に真面目に取り組む姿勢は、長い間讃えられてきた。これらはパット・ライリーのトレードマークだ。かつてパットがHCを務めていた(1991年〜95年までニックスを指揮)から、ニックスのファンも馴染みがあるだろう」 シボドーHCもライリー球団代表と同様に、ハードワークを重視することで知られている。激しい練習で培った豊富な運動量と、献身的な姿勢に裏付けされたタフなディフェンスを売りとし、シカゴ・ブルズ時代には2010-11シーズンにリーグ最高勝率の62勝20敗を挙げ、そこから5年連続プレイオフ出場という実績を残した。 7年連続プレイオフ不出場と長らく上位戦線から遠ざかっているニックスを復権させるため、今のヒートのようなチームカルチャーをシボドーHCは確立できるのだろうか。