クリスタプス・ポルジンギスの左膝は快方に向かっているようだが、彼は少なくともあと2ヶ月はバスケットボールをプレーすることができないようだ。 現地12月21日、ニューヨーク・ニックスのスティーブ・ミルズ球団社長は、「現段階までのポルジンギスの左膝前十字靭帯の回復状況には満足している。我々は、彼が次の段階に進むための検査を2月中旬に行う予定だ。その結果次第で、彼の復帰スケジュールが明らかになるかもしれない」とコメントした。 ニックスは、ポルジンギスが今シーズン中に復帰することを望んでいるが、無理に急いで復帰させるつもりはないようだ。 ミルズ球団社長は、ポルジンギスにかける期待について以下のようにコメントしている。 「もちろん、我々は彼がコート上でプレーする姿を1日も早く見たいと思っている。だが、彼はこれから長きに渡ってこの球団の顔になる存在だ。我々が未来を託そうとしている22歳の若者に、無駄なリスクを負わせることは得策ではない。」 ポルジンギスは、現地2月6日のミルウォーキー・バックス戦でダンクを決めた後の着地の際に左膝前十字靭帯を断裂した。これまでのリハビリ期間でポルジンギスは様々な検査を受けてきたが、球団としては、今まで以上の回復が認められるまでは、彼を次の段階に進める訳にはいかないと考えているそうだ。 今までのところ、ポルジンギスは軽いシューティングやダンクを決める練習までは認められている。しかし、2月に行う予定の次の検査で基準値をクリアーしなければ、彼は次の段階に進めない。 ミルズ球団社長は、「色々なプロセスが絡んでいるので、次に何が起きそうで何が起きそうでないかを明言することはできない。本当に確かなことは言えないんだ。我々は、彼がどれだけ回復しているか検査すると同時に、彼自身の感触も確かめなければならない」と、今後の予想が難しい理由を説明している。 現地12月21日の時点で、ニックスはリーグ最下位に近い9勝24敗という成績に甘んじている。きっとポルジンギスが今シーズン中に復帰したとしても、ここから巻き返すことは難しいだろう。しかし、彼が今シーズン中にコートに立つことによって、来夏のフリーエージェントでニックスが大物選手を獲得する可能性は高まるはずだ。身長が2m21cmもあるスター選手とタッグを組みたいと考える選手は多いからだ。 しかしミルズ球団社長は、ニックスが来夏のフリーエージェントを見据えてポルジンギスを早期に復帰させる可能性は無いとコメントしている。 「我々が最も重要視しているのは、クリスタプス自身が良好な感触を得て、我々も彼にゴーサインを出せるだけの納得いく検査結果が得られることだ。その2つが達成された時に、はじめて彼はコート上に復帰できる。それは、今シーズンの状況や来夏のフリーエージェントよりも重要なことだ。彼が今後も健康な状態で現役生活を続けられることが最も重要なのだ。」 また、ミルズ球団社長は、ポルジンギスの怪我の回復状況が、彼との契約延長交渉に影響を与えた可能性を否定している。 かつて、ポルジンギスはチームのやり方に不満を持ち、シーズン最後のミーティングを欠席してヨーロッパに帰国したことがあった。しかし、彼とチームとの関係は既に修復されている。ミルズ球団社長によると、ポルジンギスはほぼ毎日のようにチームの練習施設に顔を出し、フィルムセッションにも同席しているという。 一方で、ミルズ球団社長とポルジンギスが今シーズン中の復帰について直接話し合っていないことも事実だ。 「彼自身が良い感触を持つことと、満足いく検査結果が出ることを最優先にしているので、彼とはまだ復帰時期に関する具体的な話はしていない。」