今シーズンを前に引退したジェフ・バズデリック氏が、引退から僅か2ヶ月でNBAのアシスタントコーチに復帰することが分かった。 複数の情報筋によると、バズデリック氏は再びヒューストン・ロケッツのアシスタントコーチとして復帰するようだ。この一報を最初にリポートしたHouston Chronicleのジョナサン・フェイジェン記者は、少なくとも数週間以内にバズデリック氏の復帰は決まるとコメントしている。また、ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は、バズデリック氏の契約は今シーズンの終了時点まで続く見込みだが、今月末までは現場に復帰することはないとリポートしている。一方で、ウォジナロウスキー記者は、バズデリック氏が既に何度かロケッツの練習に顔を出していることも明かしている。 KRIVのマーク・バーマン記者は、ロケッツのオーナーのティルマン・フェルティッタ氏がバズデリック氏の復帰を大歓迎していると報じている。 フェルティッタ氏は、「ジェフが戻ってくることに興奮している。彼は偉大なディフェンスコーチの1人だ。彼が復帰することをチーム全員が喜んでいるはずだ。マイク・ダントーニHC(ヘッドコーチ)が生み出す我がチームのオフェンスはリーグ随一だが、アメリカン・フットボールと同じで、我々にはディフェンスに特化したコーチも必要なのだ。ダントーニHCとバズデリックAC(アシスタントコーチ)のコンビは、昨シーズン65勝を上げている。今のチームに足りないのは、間違いなくジェフだったんだ」とコメントしている。 今シーズンのロケッツのここまでの課題がディフェンスであることは明白だ。彼らは、ディフェンス・レーティングでリーグ21位、ディフェンス・リバウンド率でリーグ23位、相手チームに許したペイント内での得点でリーグ28位と、明らかにディフェンスで苦しんでいるのだ。65歳のバスデリック氏は、2016年からロケッツのアシスタントコーチを務めていたが、今年の9月中頃に引退を発表していた。 彼は、1988年にワシントン・ブレッツのアシスタントコーチに就任してNBAコーチとしてのキャリアをスタートさせ、ニューヨーク・ニックス、マイアミ・ヒート、ナゲッツ、メンフィス・グリズリーズで様々な役職を経験してきた。また、バズデリック氏は、NCAAのメリーランド・ボルチモア・カウンティー大、コロラド大、空軍士官学校、ウェイクフォレスト大でヘッドコーチをした合計11シーズンで162勝181敗という成績を残している。彼は、陸軍士官学校のヘッドコーチをしていた2006年に1度だけNCAAトーナメントに進出したが、1回戦で母校のイリノイ大に敗れている。