日本人選手の河村勇輝が所属するメンフィス・グリズリーズは日本時間3月29日(現地時間28日朝)、指揮を執るテイラー・ジェンキンスHC(ヘッドコーチ)を解任したと発表した。 『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者によると、ジェンキンスHCは3月29日にグリズリーズのオフィスに呼び出され、解雇を告げられたという。 現在40歳のジェンキンスHCは、アトランタ・ホークスとミルウォーキー・バックスのアシスタントコーチを経て、2019年6月にグリズリーズのHCに就任。ジャ・モラントの長期離脱があった昨季こそ27勝に終わったが、5シーズンでプレイオフに3回出場し、56勝を挙げた2021-22シーズンにはカンファレンス準決勝にも駒を進めた。 今季途中にライオネル・ホリンズを抜き、グリズリーズ史上最多勝利コーチとしての記録を更新中(通算250勝214敗/勝率53.9%)だが、グリズリーズは現在44勝29敗でウェエスタン・カンファレンス5位。直近10試合は5勝5敗とやや失速気味で、プレイオフの上位シードを獲得できるかどうかの当落線上にいる。 その中でジェンキンスHCは、パトリック・セント・アンドリューズAC(アシスタントコーチ)、ノア・ラロッシュACと共に解雇された。 『ESPN』によれば、40勝以上を挙げている中でシーズン中に解任されたのはラリー・ブラウン(47勝29敗/ニュージャージー・ネッツ/1982-83シーズン)、ドン・ネルソン(42勝22敗/ダラス・マーベリックス/2004-05シーズン)に続いて史上3人目だという。 グリズリーズのザック・クライマンGM(ゼネラルマネージャー)は、「過去6シーズンにわたるテイラーのチームと街への貢献に心から感謝しています。テイラーのリーダーシップの下、選手たちの目に見える成長と成功があったことを考えると、難しい決断でした。テイラーの今後の活躍を心から願っています」と声明を発表している。 シャラニア記者は、リードACのトゥオマス・イーサロが暫定HCを務めると伝えている。