サンアントニオ・スパーズは日本時間2月21日(現地20日)、2年目のビクター・ウェンバンヤマが右肩の深部静脈血栓症と診断されたことを発表した。今季レギュラーシーズンの残り試合を欠場する見込みとされているが、『NBA.com』のスティーブ・アシュバーナー記者が専門家の見解を紹介している。 2年目の今季、自身初のNBAオールスターにも選出された21歳ウェンバンヤマは、46試合に出場して平均24.3得点、11.0リバウンド、3.7アシスト、リーグトップの3.8ブロックを記録していた。 『ESPN』によると、通常この症状は血液希釈剤で治療され、バスケットボールのような接触スポーツは控えさせるという。ウェンバンヤマは最近違和感があったようで、NBAオールスター後2日間のオフで症状が落ち着くと考えていたようだが、一連の検査を受けた結果、血栓が見つかったという。 またチーム関係者は、ウェンバンヤマが来季開幕までには完全に回復すると考えていることを明かしている。 ジョージ・ワシントン大医学部教授で、『CNN』の医療アナリストでもあるジョナサン・ライナー医師は、「血液が固まりやすくなる生物学的な理由がある」と語った。 「特に、NBA選手の肩には機械的な理由があるかもしれない。激しくダンクしている人がいる。そして、明らかに接触が多い。そういうことが静脈を損傷させるのかもしれない」 また、理学療法士であり、NBAとNFLの“怪我のインサイダー”として知られるエバン・ジェフリーズ医師は『Newsweek』に対し、「大事なのは、早期発見できたこと、脳や心臓、肺などの臓器に転移しなかったことは幸いだ。彼は少なくとも3か月は血液をサラサラの状態にし、バスケットボール復帰のためには、検査で陰性であることを示さなければならないだろう」としている。 過去には、クリス・ボッシュが転移した肺の血栓が理由で早期引退した例もあり、慎重な対応が求められる。