12月8日(日)午前10時から、河村勇輝が所属するメンフィス・グリズリーズは、敵地TDガーデンでボストン・セルティックスと対戦する。 序盤戦は大黒柱のジャ・モラント、シューターのデズモンド・ベイン、守備職人のマーカス・スマートといった主力勢が誰かしら怪我でいないという状態が続き、日本時間11月20日時点で8勝7敗だったグリズリーズ。しかし、それ以降は6連勝を含む7勝2敗と立て直し、ウェスタン・カンファレンス4位まで浮上してきた(戦績、スタッツ情報は全て12月5日時点のもの)。現在はコアメンバーも全員復帰しており、チーム状態としても万全の状態に近づきつつある。
今季のグリズリーズを支えるのは、NBA屈指とも言える選手層の厚さだろう。昨季はシーズン序盤からモラントを筆頭に多くの怪我人が出て苦戦したが、今季はその時の経験から成長した選手たちの活躍が目覚ましい。平均13.1点を記録するサンティ・アルダマや、昨季Gリーグから這い上がってきたスコッティ・ピッペンJr.はそれぞれキャリア最高の活躍で、リーグ2位の平均得点(47.8)を誇るセカンドユニットを牽引。また、2巡目指名ながら11月の月間最優秀新人賞に選ばれたジェイレン・ウェルズや、ドラフト全体9位指名のザック・イディー(左足首の捻挫で11月20日以降欠場中)とルーキーたちも期待以上のパフォーマンスを披露している。 そしてリーグトップの平均アシスト数(30.5本)が示すように、今季のグリズリーズには個人に頼らないチームバスケが浸透していると言えるだろう。以前はモラント、ベイン、ジャレン・ジャクソンJr.のアイソレーションに固執する時もあったが、ボールを回してフリーの選手を見つける戦術へと変貌を遂げた今季は、1試合で30アシスト以上を記録した時は10勝1敗。味方を活かせば勝ちに繋がるという、好循環が生まれているのだ。
上向き調子のグリズリーズにとって、大きなテストになるのがセルティックス戦だ。ディフェンディング・チャンピオンは今季、未だに連敗がなく、直近10戦で9勝とさすがの強さを披露している。最大の脅威は3ポイントで、コートに立つ全選手が3ポイントを打てる「5ワイド」戦術で、リーグトップの平均19.1本の3ポイント成功数を記録中だ。20本以上3ポイントを決めた試合は9勝無敗と圧倒的強さを誇っており、この試合でもスペースさえあれば積極的に打ってくるだろう。 今季のグリズリーズは被3ポイント成功率はリーグ7位(34.4%)と、数字上では3ポイントに対する守備は悪くない。古巣対戦となるスマートだけでなく、ジャクソンJr.など動けるビッグマンも揃っているだけに、長距離砲によるセルティックスの波状攻撃を抑えることができれば勝機が見えてくるはずだ。グリズリーズが強敵を倒してコンテンダーに名乗り上げるのか、それとも王者が実力でねじ伏せるのか、その結末に注目したい。
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