試合後の記者会見で見せたジョエル・エンビードとベン・シモンズの態度が物議をかもしている。 現地4月15日に行われたフィラデルフィア・76ers(以下シクサーズ)とブルックリン・ネッツによるプレイオフ・ファーストラウンド第2戦で、エンビードはネッツのジャレット・アレンに肘鉄をぶつけてフレグラント・ファールをコールされた。試合後の会見でエンビードは肘鉄の件を謝罪したが、その謝罪コメントの途中で、彼は隣に座るシモンズと一緒にクスクスと笑っていたのだ。 会見の映像に、その時の様子がしっかりと記録されている。エンビードは「試合後にリプレイを見た。故意ではないが、俺の肘が完璧に彼を捉えていた。そのことに関して申し訳なく…」と言ったところで隣のシモンズをチラリと見た。すると2人がクスクスと笑いだした。そして、エンビードは「そのことに関して申し訳なく思っています。あれは故意ではありません」と続けた。 その後、エンビードは「俺は謙虚な人間じゃないから、彼(シモンズ)は笑ってしまったんだ。でも、とにかく俺はアグレッシブにプレーしようとしただけなんだ」と付け加えた。 同17日、ネッツのキャリス・ルバートは、ネッツの選手たちがエンビードらの態度に不満を感じているとコメントした。 Newsdayのグレッグ・ローガン記者の取材に対し、ルバートは以下のように語っている。 「俺たちは、彼らの態度に不満を感じている。肘鉄を振り回したのに、彼はあんな態度をした。あれは失礼な態度だよ。彼らとは仲良くしない。今はプレイオフなんだ。俺たちはそれを肝に命じている」 エンビードの行為に対して対抗策が必要かと問われると、ルバートは以下のように答えた。 「俺たちは自分たちのプレーをするし、勝つためなら何でもやる。可能な限りフィジカルにプレーする。でも、俺たちはダーティーなチームじゃない。俺たちは、コート上で自己防衛する必要があるだろう」 エンビードの肘鉄に対してコールされたのはフレグラント1だったが、ネッツの選手の大多数はもっと重い罰則がエンビードに与えられると思ったそうだ。しかし、彼らはその件を第3戦に引きずるつもりはないようだ。 ESPNの取材に対し、ネッツのスペンサー・ディンウィディーは以下のように語っている。 「2人の若者が激しくプレーし、一時的に何か言い合いをした。それだけのことだ。俺たちはフィジカルな対戦をしているが、そんなことに固執してはいけない。もしアレンの肘がジョエルに当たっていたら、アレンは一発退場になっていただろう。そういうものだ。俺たちはそんな試合をするつもりはない」 当のアレンも、もう先のことを見据えているようだ。 「深く考えるようなことじゃない。悪意があってやったことじゃないからね。あれは単なるアグレッシブなプレーだったんだ。俺は、もう次のプレーのことを考えている。バスケットボールをプレーすることをね」 ふくらはぎの張りにより第2戦を欠場したベテランのジャレッド・ダドリーは、エンビードのことを「愚かな奴」と表現したうえで、NBAがエンビードの激しいファールを処罰しない点に疑問を投げかけた。 Newsdayの取材に対し、ダドリーは以下のようにコメントした。 「誰かが痛がっているのに、その原因となった奴が笑っているのは、どうかと思うよ。幸いにもジェイ(アレン)は上手く避けることができたけどね。やられたらやり返すのが俺たちの信条だが、俺たちは第3戦に勝つことで仕返しをするよ」