NBA Gリーグが、プロ選手になるための新たな道筋となる『セレクト契約』という契約形態を発表した。この契約形態は、NBA Gリーグでプレーする資格はあるがNBAでプレーする資格をまだ持っていない将来有望な選手に適用される契約で、2019-20シーズンから施行される。選手育成のための堅実なプログラムを含むこの契約は、18歳以上の優秀な選手を対象とし、彼らには5ヶ月に渡るGリーグの1シーズンのサラリーとして12万5000ドル(約1400万円)が支払われる。 NBA Gリーグのマルコム・ターナー代表は、「セレクト契約は、NBAを目指す有望な選手のための新たな育成手段だ。この契約形態は、バスケットボール選手としてだけでなく人としての人生設計をサポートする仕組みを含んでおり、才能溢れる若手選手に高校卒業後からプロになるまでの道筋を示す内容になっている」と語っている。 NBA Gリーグ・セレクト契約は、1年をかけてプロ選手を育成することを目標としており、バスケットボール選手としての成長だけでなく、人生設計の指導や奨学金による学業のサポートも行う内容になっている。この契約を交わした選手は、夏期にNBAがやっているNBAサマーリーグやNBAアカデミーに参加してワークアウトを行うことができる。また、1年間の教育プログラムによって選手達はプロスポーツ選手としての人生の送り方を学ぶことができ、彼らが現役引退後に高度な教育を受けられるための奨学金制度も準備される。更に、NBA Gリーグは、既存のNBAとのパートナシップやNBAの選手育成プログラムを通して、選手達が経験を積む仕組みをより一層強化する予定だ。 新契約が施行される2019-20シーズンに向け、NBA Gリーグは、プログラムマネージャーをはじめとする人員の拡充に務め、セレクト契約を結ぶ優秀な選手の選定に取り組む。また、このチームは、プロ選手になるためのスムーズな道筋を作る準備にあたる。 シーズン前の9月15日までに18歳を迎えている選手が、セレクト契約の対象となる。年齢の上限は決められていないが、過去にNBAドラフトにエントリーした選手は対象外となっている。 18シーズン目のNBA Gリーグには過去最多の27チームが参戦し、現地11月2日に開幕を迎える。各チームは来年3月までに50試合のレギュラーシーズンを戦い、4月に始まるプレーオフを目指す。NBA Gリーグは、昨シーズンから2WAY契約を導入している。2WAY契約の選手は、Gリーグでプレーしつつ一定の日数NBAチームに帯同することができる。日本の渡邊雄太選手がメンフィス・グリズリーズと交わした契約も、この2WAY契約だ。