オールスター選手のジミー・バトラーが、ミネソタ・ティバーウルブズにトレードを要求したようだ。 The Athleticのシャムス・シャラニア記者とジョン・クロージンスキー記者によると、バトラーは、今後彼が契約延長を結ぶ可能性がある3つのチームをティンバーウルブズ側に提示したという。 ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、バトラーは自らのトレード先としてブルックリン・ネッツ、ロサンゼルス・クリッパーズ、ニューヨーク・ニックスの3チームを提示したが、ティンバーウルブズ側は現在のところ彼をトレードする気は無いそうだ。 バトラーの来シーズンの契約はプレーヤーオプション(選手側が最終年の契約を続行するか否かを決められる権利)になっており、彼がオプトアウトして2019年のフリーエージェント市場に打って出ることは濃厚と見られている。また、オールスター・ビッグマンのカール・アンソニー・タウンズは今シーズンが契約最終年なので、現地10月15日までにティンバーウルブズと延長契約を結ばなかった場合、彼もまた2019年のオフにフリーエージェントになる可能性がある。 今オフに入って、『チームメイトのタウンズとアンドリュー・ウィギンズから熱意が感じられない』と、バトラーが苛立っているという情報が飛び交った。2018-19シーズンから、ウィギンズのサラリーは年間2500万ドル(約28億円)へと一気に高騰する。これにより、彼のサラリーはチームのサラリー総額の20%以上を締めることになり、ティンバーウルブズはラグジュアリータックス(サラリー総額を超過したチームに科せられる贅沢税)を支払う瀬戸際に追い込まれることになる。 しかし、クロージンスキー記者によると、今回のバトラーの決断はタウンズやウィギンズのこととは無関係であり、純粋に契約金額のことが関係しているそうだ。 バトラーは、スコット・レイデンGM(ゼネラルマネージャー)とトム・シボドーHC(ヘッドコーチ)と面談する予定であることを、自身のツイッターに投稿していた。その投稿の中で、彼は「インターネットの情報を鵜呑みにしてはいけないよ。俺は今日ミーティングしたんじゃない。明日ミーティングするんだ。何でそんな情報が流れたのか理解できないよ」とコメントしている。 ウォジナロウスキー記者は、最初の予定ではバトラー達はミネアポリスでミーティングする予定だったが、急きょ予定が変更され、シボドーHC達がバトラーがいるロサンゼルスに出向くことになったと報じている。 2017年のオフに、ティンバーウルブズはクリス・ダン、ザック・ラビーン、ラウリー・マルッカネンらをシカゴ・ブルズにトレードし、その見返りとしてバトラーを獲得した。移籍1年目の昨シーズン、彼は若手選手揃いのティバーウルブズを牽引して47勝35敗という好成績を残し、自身も4年連続のNBAオールスター出場を果たした。チームも14年ぶりのプレーオフ進出を果たしたが、プレーオフ・ファーストラウンドで第1シードのヒューストン・ロケッツに1勝4敗で敗れている。 昨シーズン、バトラーは1試合平均22.2得点5.3リバウンド4.9アシスト2スティールを記録し、ALL NBAサード・チームとALL NBAディフェンシブ・セカンド・チームに選出されている。 2019年のフリーエージェント市場が魅力的なため、多くのスター選手達が昨シーズン中にチームと延長契約を結ぶことを拒んでいる。バトラーもその中の1人だが、シボドーHCはその点に関しては特に気にしていないと、6月下旬のインタビューで語っていた。 「彼と延長契約を結ぶために日々取り組んでいる。我々は彼の重要性を知っているし、彼がリーグのベストプレーヤーの1人であることを知っている。彼はミネアポリスでの暮らしを気に入っている。だが、彼にとって最も重要なのは勝つことなんだ。」 バトラーは、右手を手術した関係で、今夏にラスベガスで開催されたアメリカ代表チームのキャンプを欠場している。 ティンバーウルブズのメディアデーは現地9月24日に行われ、その翌日からトレーニングキャンプが始まる。