日本時間4月30日(現地29日)、インディアナ・ペイサーズはミルウォーキー・バックスを破り、プレイオフ1回戦突破を決めた。終盤での劇的な逆転勝利だったのだが、終了直後にトラブルが起こった。バックスのヤニス・アデトクンボが、ペイサーズのタイリース・ハリバートンの父と激しい口論となったのだ。 アデトクンボは敗戦に呆然と立ち尽くしていたが、そこにハリバートンの父がタオルを振り回し、罵りの言葉を発しながら近づいてきたという。アデトクンボは試合後の会見で、「勝利に謙虚であるべきと信じている。多くの人は、試合に勝ったら酷いことを言って、誰かに対して無礼になっても許されると思っているんだ。自分はそうは思わない」とコメントした。 「試合に負けて、感情が高ぶっていた。ファンが――その時はファンだと思っていたけど、タイリースの父親だと気づいた。僕はタイリースが好きだ。彼は素晴らしい競争相手だからね。そして彼の父親がコートに入ってきて、彼の息子の顔が描かれたタオルを見せて、『これが俺たちのやり方だ』と言ってきた。とても失礼だと感じたよ」 息子タイリースはロッカールームに戻るまで何が起こったのか知らなかったと語ったが、父の行為がやりすぎだったと認め、話したことも明かした。 「彼の行為には同意できない。バスケットボールはバスケットボールで、コート内にとどめておくもの。彼はただ興奮して、息子がゲームウィナーを決めたのを見てコートに入って来たんだろう。その事について父と話した。ヤニスとも話すつもりだ。父親の行動はまったく正しくなかったと思う」 その後ハリバートンの父はSNSで、「今夜の試合後の私の行動について、ヤニス、ミルウォーキー・バックス、ペイサーズの組織に心からお詫び申し上げます。これは私たちのスポーツや私の息子にとって良いことではなく、二度とこのような過ちを犯さない」と謝罪した。 なお、アデトクンボはペイサーズのベネディクト・マサリンとハグをした際に何らかの言葉を交わしたのがきっかけで、小競り合いとなっていた。ハリバートンは、「このシリーズは言葉の戦争だった。策略の戦争だ。多くの個人的なことが起こっていたんだ。それはこのライバル関係の一部であり、過去数年間で築き上げられたものだ」と振り返っている。