2024-25シーズンのNBAは、レギュラーシーズンが残り20試合を切り、終盤戦に突入している。プレイオフ枠の争いと共に、気になるのは個人アウォード。『NBA.com』のショーン・パウエル記者は、恒例のMVPレースでニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)をトップに浮上させている。 ヨキッチは日本時間3月8日(現地7日)のフェニックス・サンズ戦で31得点、21リバウンド、22アシストと史上初となる30-20-20のトリプルダブルを達成。今季29回目、通算では歴代3位となる159回目のトリプルダブルとなった。 その後のオクラホマシティ・サンダーとの2連戦は1勝1敗。サンダーの大黒柱であるシェイ・ギルジャス・アレクサンダーとのMVP争いについて、パウエル記者は「このトップ争いは面白く、ドラマチックな展開になるに値するということだ」と述べている。 「どちらがMVPを獲得してもおかしくないという主張は成り立つし、それは説得力のある議論になるだろう。しかし、その時はまだ来ていない。今のところ、トップはヨキッチだ。(休養した)ギルジャス・アレクサンダーとは違い、彼は試合を休まなかった。肘を痛めた翌日の夜に出場し、しかも見事なプレイを見せた」 パウエルは、前回2位だったヨキッチをトップに浮上させたが、「ヨキッチは平均得点、リバウンド、アシスト、スティールの全てでトップ3に留まっており、レギュラーシーズンが残り1か月という状況で驚異的なペースだ。これらのカテゴリーでこれほど上位に入れば、NBA初となる。(マイケル)マローンHC(ヘッドコーチ)が言ったように、ヨキッチは今までに見たことがないようなことをしている。そしてヨキッチ自身が言ったように、今シーズンは彼にとって最高のシーズンであり、3度のMVP受賞者として最高の成績を収めている」と評価している。 2位はトップから後退したギルジャス・アレクサンダー。順位を落とした理由は、休養した試合があったからとしつつ、パウエル記者は「ギルジャス・アレクサンダーは、アトランタ(ホークス)のダイソン・ダニエルズがタイトルを確実にしている、スティール数トップでシーズンを終えることはないだろう。しかし、得点トップ、スティール数3位でシーズンを終えるとなれば、それは攻守での才能を発揮していることを証明している」としている。 また、ナゲッツのマローンHCもギルジャス・アレクサンダーについて、「シェイを1対1で止められる選手は見たことがない。1人もね。彼は(コート上の)行きたいところにはどこでも行ける」と称賛しており、ヨキッチとのMVPレースは最後まで続きそうだ。 なお、3位はヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、4位はジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)に変動はなく、5位には前回7位だったドノバン・ミッチェル(クリーブランド・キャバリアーズ)が浮上した。