日本時間2月6日(現地5日)、サンアントニオ・スパーズのディアロン・フォックスがアトランタ・ホークス戦に出場し、24点、5リバウンド、13アシスト、3スティールを記録した。試合も126-125でスパーズが勝利している。 サクラメント・キングスからトレードで加入後初となる試合で、早速フォックスが実力を発揮した。自身のスキルセットがスパーズに「とてもフィットする」と語っていた言葉の通り、申し分のないスタッツを記録。スパーズの一員としてのデビュー戦で、20点、10アシスト以上をマークした球団史上初の選手となっただけでなく、得点とアシストで計56点に絡むなどオフェンスを牽引した。 スパーズのミッチ・ジョンソンHC(ヘッドコーチ)代行は、「初戦としてはこれ以上ないほど完璧なゲームだったと思う。ポテンシャルが見えた。本当に魅力的。彼はダイナミックで我々のチームにまったく新しい要素をもたらしてくれるだろう」と、フォックスの働きを高く評価するとともに、今後のさらなる活躍やケミストリー向上に期待を寄せた。 接戦となった試合終盤、勝利を手繰り寄せたのもフォックスだった。残り2.9秒、125-125と同点の場面でクリス・ポールからインバウンズパスを受けたフォックスは、ビクター・ウェンバンヤマとピック&ロールを展開。ウェンバンヤマがリングへ向かってロールするなか、相手からダブルチームを受けそうになったフォックスは、そうした状況を冷静に判断してウェンバンヤマにパス。その後ウェンバンヤマがフリースローを1本沈め(2本目は意図的にミス)、逃げ切りに成功した。 試合後フォックスは、「みんなに言ってきたんだ。試合でどれだけ調子が良くても、自分が相手の注意を引くってね。まさにそれが起こった。相手は僕に2人つけてきた。それがコミュニケーションミスなのか、意図的なのかは分からないけど、彼(ウェンバンヤマが)はロールして力強くフィニッシュしようとした」と明かしている。 また、タイムアウト中にウェンバンヤマに対して果敢に攻めるように伝えたのもフォックスだった。 「あのタイムアウトで彼に『ボールをキックアウトするな』と言ったんだ。力強くゴールに向かえば、報われる。もし僕たちが最後の1本を外すことに同意していなければ、彼はフリースロー2本とも決めていただろう。あれはビッグタイムのフリースローで、僕たちを勝利に導いてくれた」 フォックスはコート内外で早くもリーダーシップを発揮している。ウェスト12位に甘んじているスパーズだが、後半戦でウェストの台風の目となれるだろうか。