「ファンが見たいもの」 キングスのデマー・デローザンが親交のある2人のラッパーのビーフに言及

今、アメリカのヒップホップ界における話題のひとつが、ケンドリック・ラマーとドレイクのビーフだ。互いの楽曲を通したバトルが繰り広げられるなか、期せずしてNBA選手もこの話題に加わることとなった。今オフにサクラメント・キングスに移籍したデマー・デローザンである。 デローザンはかつてトロント・ラプターズに在籍し、同地出身のドレイクと親交を深めていた。その一方で、出身地はラマーと同じカリフォルニア州コンプトンなのである。ラマーとドレイクの確執が最も激しかった頃、デローザンはラマー寄りのスタンスだったと考えられる。事実、ラマーのコンサートやミュージックビデオにゲスト出演していたのだ。 そんななか、デローザンは『Sacramento Bee』のジェイソン・アンダーソン記者が行なった独占インタビューのなかで、ラマーとの関係やビーフに対するスタンスを明かしている。 「『Not Like Us』に参加できて楽しかったよ。あの瞬間は、みんなが(ラマーと)ドレイクのビーフとして見るよりもずっと大きなものだった。問題や暴力がなかったことで、街全体が違った形でひとつになったんだ。みんなが平和的に集まって、あの美しい瞬間が生まれたんだ」 なお、『Not Like Us』でラマーは、「デローズがホームに帰ってきてよかった。トロントにはもったいなかったから」と、ドレイクを揶揄するリリックを書いている。そしてデローザンやラッセル・ウェストブルック(デンバー・ナゲッツ)も参加した、この曲を初披露したステージでは、一般のファンに加えて敵対するギャングのメンバーも会場を訪れていた。そうした光景は、デローザンにとって良かったと感じられたのだろう。 『Not Like Us』がカリフォルニア州全体を団結させようとする楽曲であることも、デローザンは「1000パーセント、それが最も重要な部分」と評価する。 「ケンドリックにも、『君のようにみんなとすべてをまとめられることが、どれだけ素晴らしいことか』って伝えたんだ」 一方でドレイクについても、「今でもマイメンでそれは何一つ変わっていない」と強調。2人のビーフについても、「世界で最もビッグな2人のラッパーが、競争という観点からぶつかり合い、バトルを繰り広げた。ファンが見たいものだよ。コービー(ブライアント)が(マイケル)ジョーダンと1対1で対戦し、どちらが勝つのかを見るようなもの。それでどちらが強いかディベートを楽しむのさ」と、エンターテインメントとして楽しんでいると明かしている。

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