MIP賞を受賞した経験を持ち、2014年に優勝したサンアントニオ・スパーズの主力メンバーとして活躍したボリス・ディアウが、現役引退を発表した。 トニー・パーカー(シャーロット・ホーネッツ)とロニー・トゥリアフと一緒にクルーザーで旅をしている38歳のディアウは、船上で撮影したビデオの中で引退を表明した。ディアウ、パーカー、トゥリアフの3人は、フランス代表チームで何年も一緒にプレーした仲間だ。 ディアウは、ユタ・ジャズでプレーした2016-17シーズン以降はNBAでプレーしていない。彼は、昨年の夏にジャズを解雇された後、昨シーズンはフランスリーグのレバロイス・メトロポリタンズでプレーした。 2003年のNBAドラフト1巡目21位でアトランタ・ホークスに指名されたディアウは、キャリア最初の2シーズンをホークスでプレーした後、2005年8月に、オールスター選手のジョー・ジョンソンが絡むトレードでフェニックス・サンズに移籍した。移籍先のサンズで大きく成長したディアウは、そのシーズンに81試合出場して13.3得点6.9リバウンド6.2アシストという成績を残し、2005-06シーズンのMIP賞(その年に最も成長した選手に贈られる賞)を受賞している。 約2シーズン半をサンズでプレーした後、彼は、ジェイソン・リチャードソンとジャレッド・ダドリーらが絡むトレードでシャーロット・ボブキャッツ(現ホーネッツ)に移籍した。 サンズ時代は、運動能力が高くポイントガードのような視野を持つビッグマンとして期待されたディアウだったが、ボブキャッツではあまり活躍できなかった。彼は、優勝の望みが無いチームでプレーすることに興味が無かったようだ。 2012年のシーズン終盤にボブキャッツから解雇されたディアウは、盟友のパーカーがいるスパーズと契約することとなった。 これが、彼にとって非常に大きな契機だった。 スパーズに移籍した2013-14シーズン、彼は持ち前の多彩な能力を発揮し、1試合平均25分間の出場で平均9.1得点4.1リバウンド2.8アシスト、フィールドゴール成功率52%以上という素晴らしい成績を残した。その年のNBAファイナルでもディアウの好調は続き(1試合平均9.2得点4.8リバウンド3.4アシスト)、スパーズが第5戦でマイアミ・ヒートを下して2014年のNBAチャンピオンに輝いた。 ディアウは2014年の夏にスパーズと2年の再契約を結んだが、2016-17シーズンの開幕前にジャズにトレードされた。